御祝(ごいわい) 岩清水地区
大寒に入ったらなぜか寒が緩んだ感じでしのぎやすい一日ではありましたが、私の廻りではインフルエンザが猛威を奮っております、皆様お気をつけください。
さて、本日は矢巾町の南西部にある岩清水地区に伝わるという「御祝」についてです。
が、御祝については全くわかりません。これは南部領に多く伝承されているものの伊達領内にはほとんどみあたらないからです。(伊達領内にも祝謡は数知れずありますが趣が全く違います)
ので、恐る恐るのリポートです。
由来については当日パンフレットより
御祝いは、旧南部藩地域に伝わる格式の高い祝い唄です。
お祝いの席の始まりに、全員正座して威儀を正し、手拍子をとりながら、みんなで斉唱します。
地域により曲調・歌詞の違いがあり、町内でもかつては各所で唄われていたようですが、現在町内で残つているのは、岩清水地区のみとなつております。
歌詞は1・2番がメインで、新築祝いの時には1・3番を唄つたりしました。
また、長い唄なので2曲歌った後は、神唄。作業歌・民謡に移ることが多かつたようです。
ということです。
昔・・・といっても私が勤め始めた頃の昭和50年代までは、職場(北上市)の親睦的宴会でも必ず歌詞カードが配布され、乾杯に先立って正座して四海波とか長生の家とか歌わされておりました。(私は一つも覚えないでしまいましたが)

郷土芸能としての御祝といいますと、近年注目を集めているのが遠野市小友町の氷口御祝というのもありますね。
いづれ御祝は、御祝節というような一つの曲調としてあったようで、菅江真澄が『鄙廼一曲(ひなのひとふし)』の中で「ごいはひといふ よさぶし也」について触れていることからもわかります。
氷口に伝わる「御祝」は、民謡と謡を同時に演奏する音楽で、男声の小謡と女声の『萬鶴亀節(まがきぶし)』を合わせる歌謡である。詳細は奥山けい子氏の論文「村落社会における小謡と能一東北地方の事例から」を参照されたい。⇒http://teapot.lib.ocha.ac.jp/ocha/bitstream/10083/4686/1/KJ00004858004.pdf
一方、伊達領内でも、真滝村(現一関市)では真滝村史に男性の後に女性が歌う例が示されてある。
祝儀振舞、宴酣ナルニ至ルト、時期ヲ見計リ、男ハ威儀ヲ正シテ先ツ小謡ガ始マルト、一同大キナ声デ和スルノデアル。小謡ガ終ルト、女共(敢テ女ト限リタルニアラザレドモ大概ハ)、拍子シテ拍子ヲ取リ、優美ニシテシカモ悠長ナル節ノ「めでたうれし」(さんさしぐれとも云ふ)ヲ歌フ。一同拍子ヲ取リ歌フノデアル。
というような感じです。
参考までに岩清水の御祝の歌詞を引用掲載いたします。Let's singing!

動画でどうぞ。
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