蓬田神楽「五大領」@2023第35回一関民俗芸能祭
さて本日は、2023年3月12日に行なわれた第35回一関民俗芸能祭から蓬田神楽で五大領です。
その前に蓬田神楽の蓬田神楽さんの由来について南部神楽の系譜より
「舞草神社は一時期舞草穴倉地内に社地があった頃、神職が大権院神楽を奉納していた。
当時の神楽の師匠は、穴の倉の佐藤円吉、次いで蓬田大助であった。
明治初期、蓬田一族の氏神天神様に神楽を奉納するため、蓬田大助が庭元となり、東磐井郡長島村南部神楽の流れをくむ赤伏神楽の指導を受け、蓬田神楽を創設した。
初代庭元蓬田大助、二代伊藤寅之助、三代蓬田清吉、四代佐藤松治、五代蓬田稔である。」
とありますが、現在の代表は伊藤一さんです。
さて五大領、2016年の上演の際は「五代龍」という演目名でした。
冒頭から五神がネリの調子で舞い出ます。
この演目は、太陰暦に基づく暦の由来に纏わる演目です。
五行の神といわれる木徳の神・金徳の神・火徳の神・水徳の神、それに土徳の神の5人の神達の内、土徳の神を除く4人の神達に、領分として、それぞれ春・夏・秋・冬の四季を与えられました。しかし、母の胎内に宿されていたために、土徳の神の天之八十萬玉之尊には、その四季は与えられませんでした。
そこで、天之八十萬玉之尊は、自分に四季を分けてほしいと4人の神達に懇願するが、
四季の神達はそれを聞き入れず、争いとなり剣戟をを交わすのでした。
そこへ、天之御中主之尊か現れ、双方の仲裁を執り、四季90日の内から、土用18日を4人から譲り受けて、天之八十萬玉之尊に分け与え、残り72日をそれぞれが相守るとともに、3年に一度の1ケ月を「閏」と名付けて天之八十萬玉之尊の化粧料として分け与えるように命じ、めでたく争いを治めて、最後に、今後の和睦のため千代の御神楽を舞うという場面です。」
五人の神々が持つ幣束や面などに五行色を使うなど蓬田神楽らしい重厚さが出ています。
動画でどうぞ
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