牧澤神楽「敦盛妻別れ」@2023第35回一関民俗芸能祭
さて本日は、2023年3月12日に行なわれた第35回一関民俗芸能祭から牧澤神楽で敦盛妻別れです。
その前に、牧澤神楽さんの由来について定本より
「明治42年秋、牧沢部落にある八幡神社の秋季例祭に、西磐井郡山目村赤荻笹谷神楽を奉納した。
この神楽のすばらしさにひかれ部落の八幡神社の奉納神楽を組織しようと相談した。
阿部繁雄他八人が世話人となり、西磐井郡金沢村、飯倉神楽より菅原貞四郎、菅原惺、高橋衛、岩渕惣之進等の師匠を招いて神楽の指導を受け、牧沢神楽を創設した。
初代庭元阿部繁雄、二代阿部繁美、三代阿部繁行である。」
とありますが、現代の代表者は吉田聖樹さんです。
演目の敦盛妻別れは源平の戦いの一の谷合戦で窮地に追い込まれた平家方の若将敦盛が、自らの妻である玉織に別れを告げる場面です
無冠の太夫 平敦盛
敦盛の妻 玉織姫
忍び寄る源氏の兵士に怯えながら身籠った玉織姫に自分の死後のことを言い聞かせます。
生まれた子が男なら黄金造りの太刀を形見にし、女の子が生まれたら十一面観音のお守りを授けるようにと渡して別れます。
ところで無粋ながら享年十六歳の敦盛に子がいたのかという疑念がある。
当時十五歳で元服すれば妻を迎えるのは有り得るとして、あの戦乱の中で子をもうけたとするのは疑念がある。
しかしながら、御伽草子の小敦盛では敦盛の遺児が法然上人によって取り上げられ魂魄となった父敦盛と対面する物語がある。更に能楽では生田敦盛という曲目で演じられ夢幻能として長く親しまれている。また、南部神楽でも「魂魄敦盛」として栗原地方では繁く演ぜられている。
動画でどうぞ
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