下似内神楽「木曽舞」@2023第7回下似内神楽発表会
さて本日は、2023年3月5日に行なわれた第7回下似内神楽発表会から木曽舞です。
本田安次著「山伏神楽・番楽」では、この演目を女舞の部類としている。(他に女舞として、年寿、機織、橋引、鐘巻、天女、汐汲み、苧環などをあげている)
この演目は能楽の「巴」を底本として神楽に仕組んでいるとも言える。
木曽義仲の妻巴御前が、義仲討ち死にした後にその菩提を弔うため旅の僧侶に回向を頼むという場面だが、その巴御前自身がすでにこの世の者でなく、執念にかられた女武者の亡者の悲しさと物狂おしさを綴る名作で、古来より民衆の人気を博している。
幕出し謡はこうである
〽 おう我はそれ巴といいし 女武者 本国倶利伽羅谷に恋しさよ
して、最初に巴御前一人が舞い出る
装束は、同じ木曽舞でも岳では直面で舞い、大償では女面をつけて舞うことになっている。
続いて、葵、山吹の妹達も黒采に日輪カンザシを付けて舞い出て、巴御前とともに三人舞を静かに舞う。
しかしながら、妹達は数々の戦により次々に行方知らずとなり、ついには巴御前一人が残る。
そこへ旅の客僧が現れる。
旅の客僧は、眼前の巴御前を亡霊と知りつつ、女と見て握り飯を取り出すなどのちょっかいを出す。
客僧が幕に入ると、入れ替わりに武者が巴御前を追って出る
巴御前は夫の仇である本田の主従を前に、孤軍奮闘する。
最後に巴の狂い舞があって幕入りとなります。
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