上根子神楽「権現舞」@2023初舞
さて本日は、2023年2月23日に行なわれた上根子神楽初舞から権現舞です。
上根子神楽の由来について
「明治3年の神楽本が伝承されているので、幕末期よりと言える。
北東北特有の山伏神楽の中でも、岳・大償系・黒森系など他の山伏神楽とは違う流れるような優雅な舞振りを基調とし、法印色の強い円万寺系神楽の特徴を色濃く伝えています。平成15年3月花巻市無形文化財指定。本拠である熊野神社では6月25日の例大祭の他、元旦祭奉納、2月の春祈祷の門付け等を行なっている。」
ということです。
さて、権現舞あるいは獅子舞と称されるものが行われるのは、秋田青森などでは演目の最初に悪魔祓いとして行われるものと、岩手の早池峰系では神楽の最後に火伏せの祈祷として行われるものの二種類あります。
本田安次は円万寺系の権現舞は田子(青森県三戸町)のと似ていて、元は同じ舞であったと書いています。
下舞から
宮司が、白布、扇、刀を権現様に噛ませる。
権現様は体内でそれらを浄化して次々に吐き出す。
門打ちに行った際に所望されれば、その家人のものを呑み込んでお祓いをするという。
権現様が捧げ物を一端飲み込んでから吐き出すという所作ですが、これは秋田の番楽や北上の大乗神楽でもみられます。隣接芸能の相似形といえます。
様々な災厄が降りかかる昨今ですが、最後は権現様に身固めをしてもらい、祓い清めていただきました。
なお、上根子神楽さんでは延期になっていた創始150周年記念公演を今年の熊野神社例祭に合わせて上演するということです。楽しみに待ちましょう。
動画でどうぞ
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