口内鬼剣舞 三人加護
とうとう大晦日である。といっても何事の変わることもなく。
昨日は産土神社で越年の大祓を済ませたし、あとは年徳神をお迎えするだけである。
昔であれば、年の最後に会う人にまた来年もと挨拶をしたのだが、インターネットの時代ともなるとツイッターやらFBやらで、除夜の鐘がゴーンと鳴るまで会話してたりする。節度が無いといえばそうなのかもしれない。
さて、そんな訳ですが今年は鬼さん達の話題で年またぎとなりそうです。
で、本日は口内鬼剣舞さんの三人加護について。
前にも記述しましたが、三人加護は滑田系にのみ伝承される踊りで、口内鬼剣舞は岩崎系統なのですが、滑田鬼剣舞より4演目伝授されたことにより受け継いでいるとのこと。
三人加護は最初に黒面と赤面の2人が舞い込んで緩い調子で扇舞を踊る。
そこへ白面が背中に幣束を2本差して神楽拍子に乗って2人の間に割って入る。
黒赤面は扇を放り上げながら3人同時にジャンプ!
黒赤面が荒々しく刀舞をし、白面がそれを慰撫するようなかんじで扇舞を踊る。
その後、白面の威力に対して黒赤面が刀を背に鎮める型、刀を半分鞘に納めようとする型、鞘に納めてからの踊りと表現している。
そして、拍子が変わって白面が幣束を両手に持って神楽を舞うような型で踊る。
最後に幣束を天に投げて舞納める。
この幣束投げは本来は家の軒に飛ばして刺すのだそうです。神楽の山ノ神の幣束飛ばしと同じ呪的要素があると思います。
話し変わりますが、私個人的には和賀系統の念仏剣舞の演目の中では、この三人加護が一番気に入っています。
神仏習合の修験の祈祷がよく現れていると思うからです。
動画でどうぞ。
最後になりましたが、今年も好き勝手なことを並べ立てた一年でした。
来年も郷土の祭り、東北の民俗芸能を盛り上げるため東奔西走いたしますので、よろしくお願い申し上げますと共に、皆々様にとっても佳き年が舞い込むよう祈念申し上げて大晦日の挨拶と致します。
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