浮田神楽「松迎」@2022第39回みちのく神楽大会
さて本日は、2022年7月3日に行なわれた第39回みちのく神楽大会から早池峰岳流浮田神楽で松迎です。
浮田神楽の由来はつぎのとおり
「大正5年2月、阿部藤蔵と佐々木忠孝が発起人となり、岳神楽の伊藤巳太郎から神楽を伝授されて結成。昭和40年に旧東和町の無形文化財に指定され、昭和59年に旧南部藩主の南部家から向鶴紋の使用が許可された。
2018年4月に岩手県無形民俗文化財に指定されている」
現在の代表は佐々木孝男さんです。
さて、演目の松迎は式外十二番に位置づけられている。
丹後の国の根野辺の長者に二人の子があり、兄は千秋(せんしゅう)、弟は萬歳(ばんぜい)という長寿の兄弟である。
幕出し唄は 〽 ヨーホー 松が谷だ サーハイ
松迎では鳥兜の鶏が無いような羽烏帽子を付けていますが、一人の羽烏帽子の後方に剣がついています。剣がついている方が弟だということです。
二人で廻りながら連舞をし、千秋が幕前で立ち止まったところで舎文がかかります。
〽 それ丹後の国根野辺の長者の二人の子に、兄をば千秋、弟を萬歳といいし者、兄弟二人な同じ心となり、父の仰せに従いて忽ち徳を申さんと根野辺の雪のことなれば、花を盛りに身を偲び、汝らをよしたいて髭を洗えば、我二人な手を合わせて天下を往来し奉る。天下泰平のことなれば、とかくはこれに年をへて
次に「さらば床几に腰をかけ・・・」で座して更に門松を寿ぐ舎文が続く
〽 松を門にさっと立て で手にした小松を床に差し立てる
ここの舎文は東西南北に向かって良き年を祈るものとなっているようです。
舎文が終わると面をはずして崩し舞です。
この松迎は黒森神楽では若男の千秋万歳の舞となっている。
老いらくの兄弟が神楽の祈祷によって若返ったことを示現する意図があるのかと思料するが如何に・・・
動画でどうぞ
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