fc2ブログ
2012.07.20 | Comments(10) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

浅部法印神楽 笹結

今日は寒かった。 地球温暖化など何かの策謀としか思えない・・・

さて、今日は浅部法印神楽さんの笹結について。

日高見流浅部法印神楽さんの由来は

室町時代の康暦年中(1379~ 1381)、瀧澤道胤が岩手県東磐井郡藤沢町西口にあった不動院に神楽を伝えたのが「西口流神楽」と称されるもので、寛保年間(1741~ 1744)に上沼八幡神楽へ伝承され、延享3年(1746)、京都賀茂出身で東叡山の峻学が東北地方巡視の折、上沼妙学院(白幡家)方に滞在したとき、良真・自海法印が笛・太鼓の唱歌を学び、元付十二春の神楽を伝授されたのが加茂流神楽と言われ、江戸時代、妙覺院を中心とした六ヶ院の修験集団により神楽が演じられ、文化・文政の頃には加わる法印も増え十三ヶ院を擁するに至り、明治初年まで盛んに行われてきました。
明治初年の神仏分離今により修験院が解体され神楽の継承が難しくなったため、旧浅邊村の三壽院芳賀廣瀬法印は、明治5年(1872)、白山姫神社の氏子10名に五十番の神楽を伝授し、「日高見流神楽」と称して、今日まで連綿と伝承しています。この神楽は、「流神楽」と呼ばれ、全国でも登米市中田町の「上沼」と「浅部」の2か所にしか伝承されていない貴重な神楽です。
法印神楽は、陰陽道に基づく独特な手印を結び、特殊な足踏をし、複雑な多くの舞型を残しています。
昭和51年(1976)には「大乗飾り」と呼ばれる特殊な舞台飾りを復元させています。


とあります。


囃子方は法印神楽の形態ですが、太鼓は締太鼓が一台と笛が二本付きます。
なお、太鼓には太鼓唱歌がありません。(上沼法印神楽にはあるとのことですが)

DSC02338_20120720225610.jpg

装束は法印神楽風ですがより簡素というか古態なものを伝承しています。
采や大口の用い方も古いものを感じさせます。

伊弉諾・伊弉冊二神の舞です

DSC02345_20120720225609.jpg

そこへ頭は五つ胴は一体の五鬼大人が現れ、女体と変じて神国を破らんと二神の国造りの妨げをなす。

DSC02350_20120720225609.jpg

そこへ崇神四道が現れて鬼神を退治せんと立ち上がる。

DSC02357.jpg

五鬼大人は岩屋に隠れますが、崇神四道にせかれて、ついに姿を現します。
(岩屋は六角形の衝立で造られ、そこに控えながら変装をしていました)

DSC02363.jpg

神々の戦いは舞台ではなく客席の間で繰り広げられるため、より迫力のある神楽が楽しめる仕組みになっています。

DSC02372_20120720225622.jpg

舞の手ばかりでなく、このような戦の表現も実に古い形を残しています。
装束ばかりでなく、笛の音律や太鼓の拍子も今日的な華やかさが無い分だけ中世の能楽の形態を伝えているような気がします。

DSC02381_20120720225622.jpg


動画でどうぞ。


関連記事

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2012.07.20 |

コメント:

体調不良で

最近はダウンしておりました。

浅部さんの笹結びは若干略して演じています。
最初の四天が二天になっているのと三の足までが大会のため省かれています。
舞台の下の客席の張りぼて窟は、神社で行う際は拝殿を小舞台と称して使用するのがこの系統の特徴で、岩戸開きなどでも使います。
それから打ち杖と呼ばれる竹で戦うのも特徴ですね。

2012-07-27 金 10:35:48 | URL | 富主非女 #- [ 編集]

お大事に

大分暑くなって来ましたので、お大事に。
笹結びは同じ法印神楽さんでも内容が異なる(少しづつ違う)ようで、難しいですね。
根本は伊弉冊二神の国産みだと思いますが、演出がいろいろあって興味深いです。
ところでこの演目で四天があるとは知りませんでした。今でもあるのでしょうか。

2012-07-28 土 11:27:18 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

もしよかったら、

もしよかったら、来年の浅部法印神楽の例祭に行けたらお願いします。私も演目のことが知りたいので、v-404

2013-11-20 水 20:44:11 | URL | 南部神楽 #- [ 編集]

お願い

お願いがあります。来年の浅部法印神楽の例祭に行けたらお願いします。私も演目のことが知りたいので、v-404

2013-11-20 水 20:47:49 | URL | 南部神楽 #- [ 編集]

お願い

お願いがあります。来年の浅部法印神楽の例祭に行けたらお願いします。絵文字:v-404]

2013-11-20 水 20:48:30 | URL | 南部神楽 #- [ 編集]

Re: お願い

南部神楽様、いつもコメントありがとうございます!
浅部法印神楽さんは、実際に見たのは笹結と邑雲だけです。
あとは白山姫神社で奉納されたビデオでしか見たことがありません。

ですが、浅部法印神楽に関しては本田安次著の「陸前浜の法印神楽」に詳細に記録されているのでこれを参考にしています。
そこに書かれている演目は、表舞が神拝・宮静・初矢・魔王除・普照・後矢・二の矢・龍天・弓剣・生束・三種荘・岩戸で、裏舞が天浮橋・三穂浮船・注連縄・岩坂・盤牛・宇賀玉・六算返敗・神寶・萬歳楽・邑雲・高千穂・笹結、他に表九番に裏九番に七五三と五番と三番がありますが、実際に今でも演じることができるのはこの内数種ではないでしょうか。
12月第1日曜日の浅水コミュニティまつりでも行われていたようですが、今でも開催されているのでしょうか。情報ありましたらよろしくお願いします。

2013-11-20 水 22:28:51 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

やっています。

浅部法印神楽さんは、昨年浅水のコミニュティ祭りに出ていました。昨年は、「叢雲」を演じていました。今年は、12月1日(日)だと思います。出ていればいいですけどね。v-404
場所は、浅水ふれあいセンターです。

2013-11-21 木 21:00:42 | URL | 南部神楽 #- [ 編集]

有難うございました。

浅部法印神楽さんの演目が知れてすごくためになりました。

2013-11-22 金 19:37:55 | URL | 南部神楽 #- [ 編集]

Re: やっています。

南部神楽様 コメントありがとうございます!
昨年は出ていたのですね。
今年はどうなのか確認してみます。

2013-11-24 日 16:27:47 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

Re: 有難うございました。

どういたしまして、私もよくわからないで書いてます。

2013-11-24 日 16:30:47 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

コメントの投稿


非公開コメント

«  | ホーム |  »

プロフィール

祭りの追っかけ

Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

カレンダー

11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

月別アーカイブ