和賀大乗神楽 三番叟 @ 第18回慶昌寺神楽公演
さて本日は、第18回慶昌寺公演から三番叟です。
舞手は小原忍さんです。
幕入り歌は
〽 上をみたれば加茂や桂川 下をみたれば濃美川 中をみたれば愛染川とて流れける さればあだのやをさえおさえに大淀小淀
歌の途中から後ずさりに三番叟が出てきます。
大乗神楽でも三番叟は烏帽子に切り顎の黒尉面に裁着袴の出で立ちで舞います。
ところでこの日の舞手の小原さんは、熟達した舞手であるものの、今まで三番叟を舞ったことがなく、この日のために志願して三番叟に取り組んだということです。
山伏系神楽での三番叟といえば子どもたちの入門編的な演目になっていますが、大乗神楽では如何に。
確かに三番叟は、白式尉から始まる式三番の舞なので、年老いた者の姿であるのが本来であることとは思いますが。
この三番叟に限らず、大乗神楽の笛は山伏神楽が根底にあることはわかりますが、フレーズの途中から独特の調子に変わります。
この調子が花巻市周辺の円万寺系統と同一で、どちらが影響を与えたかは不明ですが、早池峰系神楽や秋田の番楽とも趣を異にした神楽を創生しようとした心意気が感じられます。
独特のグルーブ感あふれるリズムが憑神的な舞を際立てています。
〽 めでたきことを申そうか で始まる言い立てで、諸厄を払い、神楽の場を寿ぎ舞い納めます.
動画でどうぞ。
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