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2012.07.10 | Comments(7) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

庄内神楽 大蛇退治

今日はまたうだるような暑さで・・・・って、午後からはエアコンの効いた部屋で会議だったのでしたが。

さて、今日は登米市民俗芸能大会からゲスト出演の大分県由布市から招いた庄内神楽 大龍神楽座の大蛇退治です。

備中神楽とか豊後神楽というと派手な演出と大づくりの面や装束を思い浮かべますが、その期待に外れることなくスペクタクルな八岐の大蛇でした。

庄内神楽の由来は

明治初期に、高津の佐藤菊太郎氏が浅草流犬山神楽(大野町)の伝授を受け、近隣の人々と一座を(高津神楽)を組織したのが始まりといわれる。
その後、出雲の神楽の技法を取り入れて、庄内地区の神楽が確立された。
 一方、阿蘇野地区の神楽(阿蘇野・中臣)は、明治の初期に、深山流の神楽を伝授または、手直しを受けたのが始まりといわれ、今日までこの技法が受け継がれている。

いづれ岩戸神楽の系統という。



神楽の内容はオロチ退治で、高天原を神逐された素戔鳴尊が、出雲の国簸の川の上流で八岐の大蛇を退治して、櫛稲田姫を助け八重雲を切り払い新居の宮居に八重垣を作るというもの。

素戔嗚尊 神面というよりは、東北だと荒形面の部類になるのかも、

DSC01663.jpg

手名椎足名椎と櫛稲田姫が神諮りをして素戔嗚尊に全てを託す

DSC01685.jpg

この後、櫛稲田姫の扇舞があるのだが、神憑り的な舞である。シャーマンの舞である。

DSC01739.jpg

リアルなオロチであるが、中で操っている者の衣装が上から下まで赤一色であり、この辺も伝播の過程でジャの衣装になっていくのかなと考えた。

DSC01804.jpg

さんざんに切り刻んで草薙の剣を手に入れます。

DSC01824.jpg

ちなみに櫛稲田姫に付き添う足摩乳(足名椎)手摩乳(手名椎)は、足や手となっての働きを意味し、櫛稲田姫の櫛は神秘力即ち魔除けの霊義、稲田姫は水田を生み出すの義といわれているとか。



動画でどうぞ。


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テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2012.07.10 |

コメント:

楽しんで見れましたね

お客さんに見せる事になれた神楽だな~と南部神楽と共通するところが感じられました。

大怪獣をヒーローが退治するような雰囲気でした。

2012-07-12 木 00:26:39 | URL | 富主非女 #- [ 編集]

エンターティメントとしての神楽

出雲神楽や石見神楽は旋舞を主体としながら進めていくのに対して、備中神楽や岩戸神楽は南部神楽の「劇舞」と共通するようなエンターティメントだと思いました。手名椎足名椎などは舞ではなく芝居の所作でしたね。

2012-07-12 木 21:07:10 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

太鼓にも注目してました

太鼓の奏者が、派手な撥さばきでしたね。
終曲の部分では1本上に放り上げてみたりして。
そんなところにも、エンターテイメント性を感じました。

2012-07-22 日 07:34:59 | URL | 柿の畑主 #- [ 編集]

庄内神楽の太鼓

柿の畑主さんコメントいただきありがとうございます。
どちらかの神楽団体の方でしょうか、よろしかったら教えて下さい。


さて、庄内神楽の太鼓ですが、当日は大太鼓の陰で見えませんでしたが、床の上に木の台を置いて、これを時折たたいてリズムアレンジしているます。これは秋田の鳥海山周辺の番楽でも見られます。
また、南部神楽のバチ車に似たような太鼓のみの演奏もあるようです。
こちらのyoutubeで観ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=J9XjMwIIGYc&feature=related

2012-07-22 日 08:31:53 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

youtubeの訂正

先ほどの動画のURLが間違っていました。
こちらです、

http://www.youtube.com/watch?v=QTtwhGuMRqw&feature=related

2012-07-22 日 08:36:16 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

私は、古典芸能好きの者で、神楽は門外漢です。
たまたま、今東北に住まい致しますので、
地元の皆さんが力強く芸能を伝承され、またそれを楽しんでおられるのにぜひ共感したくて、
あちこち訪問し拝見させていただいています。

鳥海山麓の象潟郷土資料館で、番楽の展示は拝見しました。味わい深いいい面が展示されてましたね。山伏の伝えた神楽なのだそうですね、ぜひ一度上演は拝見したいと思っています。

どちらさんに限らず、伝承していくためのご苦労は大変なものだとおもいます。でも、神楽にしても、剣舞にしても、ほかの芸能でも、演じていて爽快感ありますよね、力を感じますよね。若い方に、このすばらしさを感じて貰いたい、と念じています。

盛岡で、岩手大学の民俗芸能サークルの発表会を拝見したことがあります。さんさ踊りとか、盛岡付近の芸能を伝えているようですが、みんなとても楽しそうで、頼もしかったです。
いいものは、ちゃんと若い人にも伝わるはずだ、と思います。東北の民俗芸能が、地元の皆さんの元気に繋がり、継続し発展することを、信じていますし、また念じております。、


2012-07-26 木 21:15:12 | URL | 柿の畑主 #- [ 編集]

芸能の継承

コメントいただきありがとうございます。
たしかに東北地方にかぎらず日本の郷土芸能は地方の過疎化と少子高齢化のために継承が困難になってきています。
その一方で、絆を求めて郷土芸能に関心を持ってきている若い人達も多くなってきました。
草の根的にそういった輪が広がればいいと思い、ネットを通じての郷土芸能の交流を広めていきたいと・・・そう思っております。

2012-07-28 土 11:18:16 | URL | 祭りの追っかけ #- [ 編集]

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