南部笹流大平神楽 三番叟@ 第39回志波姫神楽鑑賞会
さて本日からは、2月25日に行われました第39回志波姫神楽鑑賞会の模様をリポートしていきます。
この鑑賞会も回を重ねること39回ということで、開会挨拶で志波姫神楽保存会の鹿野会長さんも言っておられましたが、先人の大変な苦労を受け継ぎ、更には来年は40回という節目に当たることから特別な企画も検討していくということでした。
当日のプログラムは次のとおりですので、順番にそって書いていきます。
南部笹流大平神楽「三番叟」
沼崎神楽「安倍保名搦め捕われの場」
南部笹流大平神楽「田村将軍一代記」
阿久戸神楽「安倍保名搦め捕われの場」
牧澤神楽「敦盛と直実一の谷軍記」
東北まぐら神楽「石童丸、父を尋ねて高野山」
長下田神楽「牛若丸金売吉次鏡ヶ宿の場」
沢辺神楽「藤原秀衡公桜狩りの場」
ということで、最初は神楽の場を清める神舞ということで、南部笹流大平神楽さんで三番叟です。
その前に大平神楽さんの由来について
「明治初年に岩手県胆沢郡衣川村上衣川から若柳に婿入りした高橋忠右エ門が間海の田代芳蔵らに指導した。
梅崎神楽と称した。
明治18年にその田代芳蔵から大平の鹿野巳代吉、明治25年に鹿野吉三郎に伝授された。
初代庭元田代政之進、二代鹿野吉三郎、三代鹿野信一、四代目は鹿野一男である。
戦後に後継者難で長い間中断したが、昭和58年に不動堂西館青年会が中心となり、当時最期の神楽師である佐藤七右衛門、及川千次郎の指導のもとに再興し、平成元年三月一日、志波姫町教育委員会より、無形民俗文化財第一号の指定を受けた。」
現在の代表者は猪狩賢一さんです。
演目の三番叟は、南部神楽の式舞に位置づけられています。
かつては南部神楽の上演でも式舞を舞納めてからでないと仕組神楽(劇舞)を舞うことができなかったわけです。
この日も式舞を先に奉じてという意味合いで、代表格の大平神楽さんが三番叟を上演しました。
出掛かりでは幣束を幕前に差し出して歌が掛かります
〽 吉が野に 吉が野に 今に日は照るとも 日は輝るとも 常に流るる 鳴る瀧の水
鶴殿や亀殿が玉つれて 今日は第39回志波姫神楽鑑賞会の社前において 幸い心と舞い遊ぶ
胴の拍子も独特です。
大平神楽さんの三番叟は御神楽の部分で大きなクネリが入るのが独特です。
動画でどうぞ。
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