花泉町鶏舞発表会
さて本日は11月12日に開催された花泉町鶏舞発表会の様子についてです。
現在花泉町にあつ5つの小学校が統合になるということで、今一度各小学校で伝承活動が行われていた鶏舞を見比べて、その違い等について確認しながら伝承について考えようという会でした。
この日は、花泉小学校、涌津小学校、永井小学校の3校の児童たちが出演です。
それぞれ指導している神楽団体とともに日頃の練習の成果を発表しました。
その前に、師匠神楽の3団体が保持する神楽面を陳列していたのが興味深かったです。
奈良坂神楽の面
奈良坂神楽は上油田神楽からの伝承ということです。
そして宮城県栗原市若柳町の武鎗神楽を指導したということですが、昭和20年代に逆に武鎗から鶏舞を伝授されたのが今日の奈良坂鶏舞ということです。
白浜神楽の面
白浜神楽は、昭和45年1月、栗原善三が庭元となり、宮城県栗原郡栗駒町、栗駒神楽佐藤佐吉師匠と花泉町大門神楽の菅原誠師匠の指導のもとに、白浜神楽を創設した。」ということです。
血のついた女面は皆鶴姫の役に使ったのだそうです。
永井神楽の面
永井神楽は、昭和42年に杉則、内ノ目、永井の3神楽団体が統合し、永井白崖の千葉勇の指導を受けて白崖神楽を設立。その後、永井神楽と改称。
さて鶏舞です。
最初は、花泉小学校ですが、奈良坂神楽鶏舞クラブが活動しているとのことです。
現在は胴取がいないためCDで練習しているが、他団体の指導を受けて自前で胴取育成中とのことです。
所作が橋向神楽系統に似ています。
次は涌津小学校です。学区内の白浜神楽の指導を受けて活動しているとのことです。
輪踊りが取り入れられているあたりは学習発表会でのステージ用といった感じです。
最後は、永井小学校です。学区内の永井神楽(永井地区郷土芸能伝承保存会)の指導を受けて活動しているとのことです。
永井神楽自体は現在活動休止状態ですが、永井小学校への指導は30年以上継続しているとのことです。
実演後は平泉文化遺産センター所長の千葉信胤氏が花泉町の鶏舞と題して講話を行いました。
本当に鶏舞と一口に言っても、装束も色々、舞い方も色々です。
小学校は統合になっても、地域でしっかりと伝承していくことを望みます。
動画でどうぞ。
奈良坂神楽
白浜神楽
永井神楽
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