2016.12.14 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

本郷神楽 「宝剣納め」

さて本日は、第37回大東町郷土芸能発表会から招待団体です。一関市藤沢町の本郷神楽で宝剣納めから奪い返しまでです。

本郷神楽は、昨年7月に伝承百周年記念公演をし、上演演目を増やして充実していくという意気込みでした。
文字通り得意の神舞を次々に復活させてきています。

その前に、本郷神楽の由来について、阿部正瑩著「南部神楽系譜調査報告書」から

「藤沢本郷には、古くから法印神楽が伝えられて来た。 明治一五年、浜横沢の加藤勇八が、西磐井郡厳美村の三輪流瑞山神楽を学び、保呂羽神楽を創設した。加藤勇八の弟子の佐藤留五郎は神楽に精進し、舞もすばらしく神楽の師匠となった。
 大正二年、村社葉山神社の世話係の小野寺馬吉が世話人となり、佐藤留五郎を神楽の師匠として迎え、畠山一男、熊谷八重治、千葉三郎、熊谷新吉等が舞手となり、葉山神社の代々神楽として、本郷神楽が復活された。
 本郷神楽は、法印神楽の系統を生かし、サンヤ舞とも言われる山神舞、荒神、水神、明神、流転、天下り、八幡舞の七つの荒舞をも残している。 云々とある。」

ということです。庭元歴代は佐藤留五郎、畠山一男、熊谷八重治、畠山春男、熊谷功、佐藤賢吉となっています。



演目の宝剣納めですが、副題が「日本武之尊草薙之剣奉納記」となっています。
他の神楽団体の宝剣納めでは、熱田神宮に宝剣を納めるのは素戔嗚尊なのですが、本郷神楽では蝦夷地征討に向かう際に帯剣した草薙剣を日本武尊が納める場面から始まります。
これは瑞山流の神楽台本が概ねそうなっているようで、同じ藤沢町の増沢神楽も同様となっています。

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そこへ龍女が現れ、見事な扇車で山の端舞を舞います。

IMG_8706.jpg

人間の女に身を変えて宝剣を盗み盗ろうとしましたが、八咫の鏡に真の姿を見破られます。

〽 應あら情けなや ニ八の女性と身を変化安々 盗み取らんと思いしに 元より蛇鬼悪行の身なれば
神鏡に曇り無く 異形現れたり この上は如何なることが我が身に降りかかるとも いかでか盗み取り
本望遂げずにおくべきかな

鬼面に早変わりし 宝剣を盗み取るさまは まさに禍々しい狂気に満ちあふれている

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かくて、蛇鬼と日本武尊の戦いとなりますが、この日舞台の四方に立てた柱の前方二本に青竹を一本ずつ立てておりました。
どういう意味かわからずにいましたが、この戦いの中で、蛇鬼がいきなり青竹を引き抜き足でへし折って槍にして打ちかかりました。
すごい迫力です。かなり法印神楽っぽい演出です。

IMG_8734.jpg

大乱闘の末に蛇鬼を倒して宝剣を奪い返し、首級を捧げて凱旋です。
大熱演でしたし、胴取りの畠山春男さんは米寿ですが気魄十分な撥さばきでした。圧巻です。

IMG_8741.jpg

動画でどうぞ。

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2016.12.14 |

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