大室南部神楽 屋島合戦 @中尊寺奉納神楽
さて本日は、大室南部神楽さんの中尊寺奉納から屋島合戦です。
源平合戦の物語です。
屋島での激戦のさなか、主君義経を守ろうと矢面に立った継信の最後を謳い上げる悲劇です。
その前に、大室南部神楽さんの演目についてですが、HPに掲載されている所によると次のようです。
素唄(すだ)、御神楽、くずし、岩戸入れ、岩戸開き、水神舞、三番叟、五大龍、 と、ここまでが神舞のようです。
そして段物が 羽衣、葛の葉、田村三代、東下り、五条の橋、一の谷、屋島合戦、楠公となっているようです。
唄とは舞が無い太鼓唱歌のみのもので、奏楽(打ち鳴らし)のようなもののようです。
さて、継信忠信ですが、大室南部神楽の舞の型は優雅さえ感じさせる型で、まるで文楽人形を観ているようです。
胴取さんが交代して哲師匠です。
源九郎義経が兄頼朝の決起を知り、奥州平泉から馳せ参じる際に、佐藤庄司から継信と忠信の二人の息子を借り受けます。
これを南部神楽では軍勢借りと呼びます。
兄 継信
弟 忠信
屋島の戦で、義経と能登守教経が真っ向勝負となりますが、そこへ主君の楯となるべく継信が割って入ります。
強弓で知られた教経ですが、義経を捉えることができません。
そこで配下の「童の菊王丸」が管矢をお使い下さいと教経に渡します。
継信は、故郷を出立する際に父庄司から「一の矢二の矢は手で避けても、三の矢は定めし管矢に違いなしとて、必ず小太刀で振り落とすべし」と言いつけられたことを忘れて、三の矢を手で払おうとします。
案の定、管矢は継信の胸板を撃ち抜き、継信はその場に崩れ落ちます。
忠信が夕闇迫る戦場で兄の継信を探す場面ですが、刀で波打ち際をさすりながら探し求める表現になっています。
三度も繰り返して捜します。
泣ける演出です。
身内を失った悲しみが伝わります。
兄を抱き起こして、未練を語る忠信です。
忠信は兄の形見を身につけて平氏を追って壇ノ浦へと向います。
動画でどうぞ。
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