2016.05.25 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

尾崎神社五年祭 権現舞~曳船

さて本日は、岩手県大船渡市赤崎町鎮座の尾崎神社五年祭から曳船を見送る手踊と権現舞について。

この祭礼では、神社氏子地域の6地区が祭り組として権現舞や鹿踊等の奉納や手踊を出す。



長崎、蛸の浦、永浜、中赤崎、上三区(佐野、澤田、中井)の各組である。
それが三隻の御座船を見送るため賑やかに囃す。

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ところで、尾崎神社と権現様について「陸前・気仙の民俗」に次のような一文が掲載されている。

「ここには部落ごとに「権現さま」があり、獅子頭に二人、または三人入り、笛、太鼓の囃子で各家を回り、「悪魔払い」をして歩く。旧正月の五日には、早朝から夜にかけて部落内の各戸に「権現さま」が土足のまま入り込み暴れ踊るので、この日は座敷にムシロなどを敷いてこれに備え、厄年の者は男女とも赤い手拭を「あげ申す」こととなっている。

この日蛸の浦では、村社尾崎神社の獅子頭二頭が各家を訪間するが、特に御利益があるという。
尾崎神社には、獅子頭が三つ備えられており、昔は旧正月五日のほか、神楽奉納の場合も悪魔払いの行事をした。
旧十一月十三日が権現さまの年越しの日で、近所の氏子達が拝みに来る。翌十四日になると同部落の川向かいの森フユミ氏宅では、主人その他が羽織袴で威儀を正し、権現さまを迎えに来る。そのとき、小マス一升の豆を土産に持たせて送り出す。森家では十四日の晩、迎えた権現さまの御祝いを行う。川向かいの氏子達は、礼拝に森家に集まり一夜を明かす。森家では一升餅を嶋いて祝い、権現さまに食わえさせる。翌十五日には主人、氏子、総代等は、餅を食わえた権現さまを奉じて神社、神職にお返し申す。十四日に、権現さまが森家に行くことを「権現さまのお泊り」と称している。

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尾崎神社にある三つの権現さまは全部「男」で、神職の宅の神棚に三段に納められ、箱棚に「年齢順」に収納されている。十年前に、年長の権現さまが「隠居」したので、新しい権現さまを作り、今では四頭ある。泊まりに行く先の森家には、権現さまはない。神社から泊まりに来る権現さまを、十四日に祭るだけである。また、尾崎神社の神職(崎山善雄氏)等とは親戚その他の関係もない。平素も交際をしておらず、全くの他人である。現在の当主も、何故泊まりに来るのか分からないという。先代もこの事について、何も知らなかったという。ただ、近所の氏子である老人は、「昔、森家の近くの大木に、どこからか権現さまが飛んで来てとまった」といい、それを森家では「もったいないから」というので、お崎さま(尾崎神社)に納めたものだと言っている。権現さまを森家に泊まりにやらないと、関係ある者は「腹病み」をするとう。」とある。

何とも不思議な言い伝えではあるが、氏子衆の信心深さがうかがわれる。

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そういう訳で、晴れ晴れとした曳船が行われた式年大祭、次の四年後は、どんな祭りになるのだろう。
より震災前の姿に戻っていることを願うものです。

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動画でどうぞ。

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2016.05.25 |

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