和賀大乗神楽 大乗の下@第16回慶昌寺公演
さて、朔日は江釣子の滑田地区火防祭について書きましたが、その際の権現舞は大乗神楽のものです。
ということで、大乗神楽つながりで、その前の日26日に行われました恒例の慶昌寺大乗神楽公演についてのリポートです。
その前に、和賀大乗神楽さんの由来について
「口伝では、約600年前の正和4年(1315年)に慈覚大師の弟子である玉木明介が京都東山の聖護院の門跡として修験修行し、煤孫に帰郷後に貴徳院を開基。後に権大僧都満開山円光法師が創始した神楽とされ、「貴徳院法印神楽」とも呼ばれていました。
嘉永元年(1848年)に、宮城県遠田郡涌谷箆岳の無夷山箆峯寺(天台宗修験兼帯)から大乗神楽が伝承され、嘉永2年(1849年)に南笹間(現花巻市)の高法院を会場に大乗会を開催しました。3年後の嘉永5年には大乗仏教を基にした加持祈祷の舞として「大乗神楽」と改称ざその後、一時中断されていましたが慶応年間に佐藤寅次郎が貴徳院に伝承されていた神楽の復興を願い、妻の父である南笹間の八幡神社別当萬法院(十七世再中興法印)に師事して再興しました。
また、神楽の習練と継承を目指すため、江釣子の自性院や更木,の大福院と協力して発展に貢献すると共に、明治8年と33年に合同による大乗会を催行しています。その後自性院は神楽からは離れてしまっています。
煤孫の大乗神楽は佐藤寅次郎より高橋多喜蔵・武田三蔵・三田市太郎・武田博・鈴木秋尾、亀田正樹、現在の鈴木俊逸と続きます。現在では、元朝に煤孫の古舘神社に奉納し、別当の武田家で舞い始め儀礼を行うほか、毎年3月頃に地元の慶昌寺本堂に於いて「慶昌寺公演」を開催しています。大乗神楽全33演目の内、半数以上の演目を所持しています。」
ということで、現在の代表は鈴木俊逸さんです。
お寺で神楽という、神仏混交の象徴のような神楽公演も16回目となりました。
正に春を呼ぶ神楽公演として定着してきたように思います。
大乗神楽の奏楽は、笛、太鼓、手平鉦そして、舞の最初と最後には必ず法螺貝を吹き鳴らします。
さて、演目の大乗の下は、大乗神楽二十二番目の演目で、鳥兜に直面で錫杖と扇を採って舞います。
この演目の垂迹神は加茂大明神で本地仏は難勝仏とされています。庭静の国入りのない御神楽で、四方を踏む舞とされていて舞台を清める舞ということなそうです。
舞が終わると、一同が慶昌寺本堂に向けて庭入りとなります。
動画でどうぞ。
慶昌寺の場所はここです。
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