狼ヶ志田神楽 八岐大蛇 @ 第49回胆沢郷土芸能まつり
さて本日は、第49回胆沢郷土芸能まつりから狼ヶ志田神楽さんの八岐大蛇についてです。
芸能の紹介に入る前にお伝えすることがあります。
今回の芸能まつりは49回目になりますが、この形式で上演するのは今回が最終回ということです。
奥州市に合併する際に、様々な市の催事がいずれは一つになる予定でしたが、これからは予算面でも人的な面でもオール奥州で行かなければならないということで、来年度からは一つになるのかなということです。
さて、八岐大蛇についてです。実は狼ヶ志田神楽さんが八岐大蛇を上演するのは37年ぶりということです。
それだけでも見る価値はあります。
実はこの8月に狼ヶ志田さんの夏祭りで、公民館に舞台を掛けてこの大蛇退治を上演したのですが、所用で見に行くことができず心残りになっていました。
その前に、狼ヶ志田神楽さんの由来について定本より
「狼ヶ志田神楽は、文久元年神楽の祖、菅原甚太郎、菅原新右エ門、菅原今朝吉、小野寺長蔵等が、小山、中沢神楽の本庄板太郎より山伏神楽を伝授された。
明治二十五年十一月、菅原甚太郎が上昼沢佐藤家を通して達古袋と縁組をしたことから、西磐井郡萩荘村達古袋阿部徳太郎、小岩彦三郎両師匠より達古袋神楽を伝授された。
達古袋神楽は、達古袋に永住した羽黒山系山伏一七代元道常学院相模坊が指導したと言われる。
大正五年二の台、菱ヶ森、大正八年恩俗、衣川雲南田等に狼ヶ志田神楽を伝授している。
明治二五年初代庭元菅原甚太郎より昭和四四年九代庭元青沼松男に引継がれている。」
現在の代表は高橋先雄さんです。
この日も胴取りは青沼大先生です。
さて、演目は八岐大蛇の物語で、冒頭に現れるのは稲田姫の親の足名椎がでて神談儀を唱えます。
妻の手名椎と息女の稲田姫を前に、足名椎が 「ここに一つの大事あり。この夜に我が娘を大蛇の人身御供にせねばならぬ。」
と嘆き悲しみます。
素戔嗚尊は、承知とばかりに、大蛇を退治した暁には稲田姫を我が姫に迎えんとて大蛇退治に向かいます。
吊るし大蛇に素戔嗚尊た挑みます。
この日は、ホールの舞台だったので、大蛇の血は赤い布で表現されていました。
これが掛け舞台だと赤米なのだろうなと感慨しきりです。
動画でどうぞ。
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