十三浜 大室の春祈祷
本日は、昨日の十三浜小室の隣集落である大室の春祈祷についてです。
大室地区には震災後に南部神楽団体である大室神楽さんが復活公演を開催して以来何度か訪問しているのですが、春祈祷の場に臨むのは初めてです。春祈祷の情報も大室南部神楽の佐藤さんから得て行ってきました。
大室地区では鎮守である山神社が春祈祷の出発点となっているようです。
獅子舞が始まる前に、御前11時に山神社で法印のご祈祷があり、11時30分から下のプレハブでお寺の住職さんによる読経が執り行われました。
12時過ぎに獅子頭や宮太鼓を担いだ大室契約講の皆さんが神社下に集まってきました。
山神社の扁額には「三山流南部神楽保存会」とありますね。
笛太鼓の囃子が賑やかに奏される中で、ジャラカシと獅子が階段を登って山上の本殿を目指します。
神社の拝殿内で獅子頭に赤い布をつけています。
この赤い布は秋祭り等の時に集落の氏子の皆さんが願い事をする際に神社に奉納し、奥の格子戸や境内にある小さなお宮などに掛けておいたものです。これを春祈祷の際に獅子頭に付けて、最後は集落の外れの境に捨ててくるということです。厄を祓うという意味が込められているようです。
そして、神社を降りると、一行は榊持ちと塩撒きを先頭にして行列し、集落中の1軒1軒を厄祓いして歩きます。
大室地区は50数軒あったので、終わる頃には夜になったということですが、今は残った家が少なくなったので夕方には終わるようです。
こちらのお宅も、今は作業場になっておりますが、震災前は居宅だったということで、獅子舞は作業場から入って玄関から出てくるという作法で祈祷を行いました。
獅子舞が終わると各家では酒食でもてなします。これが楽しみで着いて歩く子供たちもいます。祭りはこうでなくてはなりません。
そして、次の家へと廻ります。
最後は隣の集落との境に祈祷札を付けた竹を差し、厄をつけた赤い布をかけて厄送りをするということです。
陸前浜ではほぼ全ての浜にこのような春祈祷があるということですので、信仰の深さが見て取れます。
動画でどうぞ。
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