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2023.12.09 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

小田代神楽「葛の葉物語」@2023第18回奥州市郷土芸能の祭典

さて本日は、2023年11月19日に行なわれた第18回奥州市郷土芸能の祭典から小田代神楽で葛の葉物語です。

その前に、小田代神楽の由来について定本より

「明治28年10月、部落の氏神五十瀬神社に神楽を奉納するため、氏子総代の植田喜作が庭元となり、羽田の鴬沢神楽から師匠を招き指導を受け、小田代神楽を創設した。
 初代庭元植田喜作、二代及川春治、三代及川清志四郎、四代~五代及川篤男である。」
とあります。初代の植田喜作が指導を受けたのは菅原金之丞とあるが、金之丞は千葉栄佐衛門とともに瀬台野神楽を立ち上げた人物であり、後年田原の蟹沢に婿入りして蟹沢神楽を創設し、周辺の地域にも神楽指導をした。

そして現在の第六代目庭元は及川章さんです



泉州は住吉の里に住まいをなす、安倍の保名と葛の葉は長々の契りを結び、童子丸をもうけました。
この安倍保名とは、後に陰陽師として名高い安倍晴明の父親にあたります。
つまり安倍晴明は人と狐の間に産まれた特殊事情の子どもというわけです。

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とある日、庭に咲く菊の花に見とれているうちに元の姿の狐に戻ったところを童子丸に見られて泣かれていま居ます。
それを儚んだ葛の葉は、泣く泣く童子丸を置いて信田ヶ森に一人帰る決心をします。

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夫である保名にあてて別れの歌を一首障子にしたためます。
これが、行書を普通に筆で書くのも難しいのですが、南部神楽ではいろいろな手で書きます。
これは伊勢神楽などでも余芸としてつたえられています。

障子に書いた別れの一首 「恋しくば 尋ねきてみよ 和泉なる 信太の森の うら見葛の葉」

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さて安倍保名が家に帰ると、そこには赤児が一人寝ています。
不審に思って家の中を眺めると障子に一首の歌が書かれていて、その歌を判じた保名は信太が森にと急ぎ、葛の葉が現れないことを嘆いて我が子を手に掛けようとする。

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それを見かねた葛の葉は、狐の姿のまま保名の前に現れ、保名の子殺しを止める

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安倍保名が葛の葉に戻ってきてほしいと頼みますが、葛の葉は狐の身であるため添われぬと、我が子への形見に「悟りの玉」を保名に託すのでした。
「これは天地日月人間世界のあらゆることを見通すことのできる玉なれば、必ず人の役に立つ人間になってくでさい」と

古典的題材の葛の葉は古来より様々な語り物芸能に継承されてきた演目
あせることのない人気を保つのは、幼子を巡る父母の愛慕の想いが凝縮された筋立てあろう。

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動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2023.12.09 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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