飯野川法印神楽「日本武尊」@2023第51回石巻地方神楽大会
さて本日は、2023年9月3日に行なわれた第51回石巻地方神楽大会から最後の演目、飯野川法印神楽で日本武尊です。
飯野川法印神楽の由来について宮城県の民俗芸能(1)より
「飯野川亀ヶ森八幡神社の前宮司でもあり、桃生町の樫崎法印神楽保存会の前会長で桃生神楽界の長老だった故榊田末寶氏が、河北地域の神楽愛好者8名に法印神楽を指導習得させて昭和56年から飯野川法印神楽として独立編成したもので、毎年4月29日の春祭りあるいは9月15日の秋祭りに当たり亀ヶ森八幡神社の祭礼に神楽を奉納、また河北五十五人の八幡神社祭礼等にも演舞を行ってきた。
現在は河北町の首藤敬一氏ほか6人の会員を擁しているが、実演に際しては桃生町樫崎法印神楽からの応援を求め、仮面や装束の大半を共用している。この神楽の代表者榊田氏は亀ヶ森八幡神社の宮司である」
とありますが、現在の代表者は首藤英敏さんです。
素戔嗚尊が八岐大蛇の尾から取り出した天叢雲剣を熱田神宮に奉納します。
ところが悪鬼がそれを盗み取ろうと岩永姫に变化して舞込みます。
变化した姿を神鏡には悪鬼の姿に写り、次第に正体を表します。
〽 自らは実の岩永姫にあらず、八重の墻合に住まう悪鬼なり。かの宝剣を奪い取り、尊へ仇をなさんため、かく化現せり
と、おどろおどろしく宝剣を奪い取ります
宝剣が奪われたことに気づいた日本武が怒り、悪鬼から宝剣を奪い返すことを誓います
〽 自らは日本武尊これなり。
然るに悪鬼女と化し、かの宝剣を盗み取り、尊へ仇なさんとす、よって装束を改め、かの宝剣を取り戻そうと存じ候らえ。
正体を表した悪鬼が鬼面にて出て客席から始まって舞台狭しと暴れまわり日本武尊と格闘します。
尊が抑え込むキメのポーズ
最後は退治した証しに蛇面を刀で差し上げる、これは法印神楽共通の形式で、正に鬼の首を取った瞬間
太刀御神楽の後には、この日の全ての演目(奉納)が終わった印に舞台の三方に巡らさせた注連縄を真剣にて落とします。
動画でどうぞ
