遠野八幡神楽「山の神舞」@2023遠野八幡宮出雲大神祭
さて本日は、2023年5月5日に行なわれた遠野八幡宮出雲大神祭から遠野八幡神楽で山の神舞です。
遠野八幡神楽では戦時中に中断した以後はしばらくの間は踊り手不足のため、山の神・恵比寿舞・権現舞の三演目だけと言う期間があったとのこと。
つまりはこの三演目はどうしてても欠かせない演目であったことということだろう。(舞手の人数が少なくてすむということもあるが)
しかし、ここの山の神舞は非常に祈祷色が色濃く残っていて、この神楽組の出自を如実に表わしている。
面は赤顔の吽形である。
舞自体は黒森系に近いが、そちらは赤顔の阿形である。
また、胸当ての鉞の意匠は山の神を如実に表現している
推量に過ぎないが、遠野山伏神楽は遠野南部氏が八戸から入部する際に守護役として連れてきた修験が伝えたものではなかろうか。
とすると、この神楽の様々な要素が現代の黒森系神楽と相似するのが合点がいく。
抓米
後半は、面を外してのクズシ舞です。
刀舞では背に挿した御幣の紙を後ろ手に断ち切る所作があり、悪魔祓いの祈祷がこめられているようである。
続いて幣の舞になり、幣束を弓で射る所作が入る。
最後は扇の舞で終わる。
実に厳粛な祈祷舞となっている。
動画でどうぞ
