fc2ブログ
2023.05.06 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

達古袋神楽「寄せ太鼓、翁舞」@2023平泉熊野三社奉納公演

さて本日からは、2023年5月3日に平泉熊野三社にて行なわれた南部神楽伝承推進協議会の奉納公演についてのリポートとなります。
折しもこの日は春の藤原まつりの真っ最中、神社の下方の沿道では義経公東下りが行われておりました。
今年は桜もとうに散り、少し暑いぐらいの日和でしたが、神楽鑑賞には最適な一日となりました。

で、最初は寄せ太鼓に続いて、神楽の場に神様を招く降神の舞(白翁の舞)です。

その前に達古袋神楽の由来について

「明治二年の火災で記録を失ったので資料はないが伝える所によれば、八幡神社は田村麻呂公の勧請といい、康平五年(一○六二)八月一五日再建の棟札もある。
八幡山常学院は、京都本山派の相模坊が、文明一○年(一四七八)開設し、古くから八幡神社の奉納神楽として法印神楽が舞われて来た。
なお弘化年代(一八四四)に神楽も盛んになり、明治以降には、胆沢地方、宮城県北、栗原郡、玉造郡等にも伝えられた。
明治以前は常学院が宮元となり指導に当ったが、以降の歴代師匠は、明治一一年小野寺伊三郎、明治二○年阿部徳太郎、明治二五年小岩勝蔵、明治三○年小岩利右エ門、小岩彦三郎、大正九年~昭和三八年まで阿部長治、以降阿部孝が指導に当り後継者の養成に当った。」とある。
自鏡山麓にある集落で、古くから神楽が行われ、胆沢・宮城県北地方へ神楽を広めていった大元といってよい神楽団体であります。

現在の代表は小岩恭一さんです。



南部神楽での翁舞は、神楽の初めに神降ろしと神楽座の場を浄める舞として位置づけられている。
また、八百万の神を招き入れ、民族の平和と繁栄を祝福し、万民の平和と健康を祈り、神事や祈祷をする舞といわれている。

舞の内容は山伏神楽の翁舞を踏襲しているようです。所作は南部神楽としてのものになっています。

20230503102020IMG_4987.jpg

翁の言い立ては

〽 さて 天竺は萬代を生きる亀 甲羅に千歳さんとの星の山を頂いて 万刧をふるとかや
   さて 我が朝の鶴 千万歳をうとうて この所に参り萬のお祝い申さんと
   百歳は臼歯 二百歳は年のさかりとなり
   黒髪は白髪となり 真白髪は老楽となる 老楽はきにかえるとかや
    春咲きそめし花の色 秋は実りて冬までも実は落ちず
     かの光つる諸神聖は七世の孫に 逢うたるための目出度さよ

20230503102034IMG_4989.jpg

長寿を願う祝詞を述べて 後は早拍子の崩し舞にて舞納めます

20230503102742IMG_4991.jpg

動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2023.05.06 |

«  | ホーム |  »

プロフィール

祭りの追っかけ

Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

カレンダー

04 | 2023/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

月別アーカイブ