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2023.05.01 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

日高火防祭2023「はやし屋台編」@2023奥州市水沢日高神社祭礼

さて本日は、2023年4月29日に行なわれた奥州市水沢日高神社祭礼から日高火防祭2023ではやし屋台編です。

この祭りの華ともいえる豪華なはやし屋台ですが、現在は9祭組が保持しているものの、今回の祭りでは6祭組のみの繰り出しとなりました。



祭組の本来は、旧水沢町内の6町、「袋町、横町、大町、柳町、立町、川口町」が江戸時代に町火消組として組織されていたもの。後に吉小路、駅前三町、城内が加わった。
もっとも、昭和10年ごろまで立町には上中下の三組、昭和46年までは大町には上下の二組、また横町ではかつては上下の二組があった。
祭りの行列では火消しの象徴である「丁印」を先頭に、「打ち囃子」そして「はやし屋台」が順に並んで練り歩く。

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県指定の日高囃子は、もともとは現在と異なった音曲を使用していたらしい。
現在の音曲は次のとおり。
横町「一声くずし」、袋町「一声」、駅前三町「一声」、川口町「つるべ井」、柳町「剣ばやしくずし」、城内「かんらん」、立町「松の緑」、吉小路「祇園ばやし」、大町「祇園ばやし」

ところで、囃子屋台の梁には小鼓が掛けてあるが何故なのかが不明であった。
今年の川口町では音曲に小鼓が入った昭和42年のテープが発見されて、小鼓奏者を招いて笛、三味線、小鼓の三拍子を復活させた。
大変重要な取り組みであったと思います。

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明治時代の横町下組の囃子屋台の絵図には、踊り手の後に笛、三味線とともに小鼓を奏している者が描かれているような気がします。

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さて、最後に水沢町火消の創始者である佐々木佐五兵衛について。
火防祭では祭組がこの佐五兵衛の像の前に来ると年番一同が拝礼しに立ち寄ります。
現在は横町メイプル向かいの広場に銅像が設置されていますが、本来は柳町の佐々木家が所蔵していて、祭り当日になると家人が店の前に木造の佐五兵衛像を出して祭組を出迎えたものでした。

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この「市野屋」佐五兵衛は、亨保20年(1735)に水沢大火があったことにより藩主留守村景の命令で江戸火消組を学びに赴いた。
帰水してから江戸のいろは48組になぞらえて六町に町火消組を組織させ、それぞれに「鎮定防火心仁」という組名をつけた。
これが今に続く丁印の基となったものである。

20230501_212829130.jpg

動画でどうぞ


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2023.05.01 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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