笹流加賀野神楽「三番叟」@2023第16回登米市民俗芸能大会
さて本日は、2023年2月12日に行なわれた第16回登米市民俗芸能大会から笹流加賀野神楽で三番叟です。
その前に加賀野神楽の由来について
「笹流神楽は、志波姫町出身の南部神楽師・鹿野吉三郎が興した流派で、現在、志波姫に大平神楽として伝承されています。
明治43年(1910)、鹿野吉三郎を師匠に招き中田町石森野元の千葉源吾宅において修練を積み、「野元神楽」として始めたのが「加賀野神楽」の前身で昭和20年(1945)項まで盛んに演じられましたが、戦後は高度経済成長による社会情勢の変化や後継者不足のため行われなくなりました。
野元神楽を伝承していた中田町宝江新井田の熊谷孝翁が大正6年(1917)頃から新井田地区の人たちに教え「笹流新井田神楽」を興しています。
昭和53年(1978)11月、長らく途絶えていたこの神楽を後世に残そうと加賀野地区の青年たちが中心となって同系統の南部神楽である「新井田神楽」から手ほどきを受け、「加賀野神楽」として復活し、その後は「なかだの秋まつり」をはじめ、各種イベントや大会に出演し、現在、若い後継者も育つています。」
ということです。
現在の保存会代表は菊地喜一さんです。
演目の三番叟は、南部神楽の式舞に位置づけられています。
かつては南部神楽の上演でも式舞を舞納めてからでないと仕組神楽(劇舞)を舞うことができなかったわけです。
出掛かりでは幣束を幕前に差し出して歌が掛かります
〽 センヤーハー 吉が野の 吉が野の 日は照るとも 照るとも 常にたえせぬ 鳴るは瀧の水
鶴殿亀殿が玉つれて 幸い心と舞い遊ぶセンヤー
笹流の三番叟には三種あり。「一番叟」は舞台の異常の有無を確かめる舞。「二番叟」は舞台の異常が無いことを確かめ塩と水で浄める舞。「三番叟」は舞台に異常が無く塩と水で浄められた舞台で華やかに踊り始める舞を言う。しかしながら、「一番叟」「二番叟」は形式的なものであったため実際には演じられず、「三番叟」だけが演じられたと言われている。
動画でどうぞ
