愛宕庭田植えの会「雪中庭田植え」@2023第34回全日本農はだてのつどい
さて本日は、2023年2月11日に行なわれた第34回全日本農はだてのつどいから愛宕庭田植えの会によります雪中庭田植えです。
この庭田植え行事の再現は、以前は大畑平保存会が行っていましたが、会員の高齢化などにより難しくなったということで、今回から愛宕音頭の会が「愛宕庭田植えの会」として参加することになったようです。
「岩手の小正月行事調査報告書」によれば、胆沢地方の農はだては、旧暦1月10日に契約労働者が主家に行き、次の日の農はだてに使う藁を打つ。11日に「農はだて」の作業として常人(一人前として認められる人)が田掻き縄二本、モドツ二本、馬の腹帯一本、草刈束ね縄18本、荷縄1本を綯う。
女は馬の寝藁の束六把を飼馬の数だけ頭に乗せて田に運ぶといった農作業はじめをする。
また、1月15日の小正月には豊作の予祝行事として田植えのマネをしたのが「庭田植え」であるとされている。
庭の一隅に縄を張って田の型を作り、田の神を祭り稲藁を苗に見立てて雪の田に植えていく。
〽 ハアー 苗代の上で鳩が鳴く 泣く出でないなや 長者になれとさえずる
ハアー 十七はナアー 柳の下で芹を摘む 芹摘めば柳が溶けて流れる
苗に見立てた藁を雪の田に植えるわけだが、植えた後には豆殻をかぶせることもしたという。
これは、他の地方では肥出しともいい敷藁を丸めて田に運んだということだ。
今となっては田植え作業自体が夢幻の如くなってしまい、集団で結作業をすることがなくなった。
もっとも、最近はやりの集団営農は新しい形の結っこでもあるのかもしれない。
動画でどうぞ
