築館大乗神楽「魔王」@2022新春大乗神楽公演
さて本日は、2023年1月8日に行なわれた新春大乗神楽公演から築館大乗神楽で魔王です。
その前に、築館大乗神楽の由来について
「和賀山伏神楽大福院(現新山神社)の系譜を汲む更木船渡神楽が前身とされます。
船渡神楽の庭元佐藤新作のとき、旧二子村上宿の千田和作の世話で千田行全法院(元二子八幡神社宮司)から教えを受け、昭和29年ころには、斎藤幸全(上宿和賀神楽庭元の曾祖父)から再度教えを受けました。昭和41年、北上川河川工事に伴う堤防建設により、更木船渡集落の一部が移転することとなり二子町築舘集落に19戸が移住しました。それによって神楽伝承者も分割され、太鼓のみ伝授して分流することになりました。
その後、八重樫亀蔵及び佐藤房雄、斎藤重蔵の3氏から権現頭一頭が勧請されて「築舘神楽」が発足することとなり、改めて同系統の宿大乗神楽に師事し、下舞と権現舞を習得します。
昭和50年瑶全法院千田貞三から藤巻新吉ほか9名にあてて山伏権現舞の得度証が伝授されて正式に築舘神楽の発足に至りました。」
ということです。
大乗神楽の魔王は、眼を怒らせ歯をむき出した憤怒の面を付け、頭にザイをかむり、千早(常衣)・袴姿で刀を腰に差して一人で舞います。「山ノ神」とも言われています。
魔王の垂述神は、降伏金剛夜叉明王で本地仏は天鼓雷音仏(てんくらいおんぶつごとされ、解釈ではイザナギ イザナミの子どもで海神・水神・風神・木神・火神と兄弟であるとされている。
この明王は様々な悪疫を降伏させる神で、如来は徳を成就させる仏とされている。このことから悪魔を降伏させ衆生に繁栄をもたらす祈祷舞であるとされている。
先靴脱で出て一巡りし、扇納、剣印にて切段定
後半は面を外して御神楽となります。
左手の刀に右手の錫杖を当ててすくい上げる三光大を四方に切って廻ります。
その後、刀を二本持って散らしをふります。
最後に刀を床に置いて剣印で舞います。
この時素手で舞うのをイリマサマと呼ぶとのこと。
