上宿和賀神楽「笹結び」@2022新春大乗神楽公演
さて本日は、2023年1月8日に行なわれた新春大乗神楽公演から上宿和賀神楽で笹結びです。
その前に、上宿和賀神楽の由来について
「大正年間に宿表の小原和七が、絶えて久しい神楽の再興を目指し大正11年に秋葉山大権現の火防祭で権現の門打ちを務め、翌年の12年に村崎野の舘脇法全を師匠として「榊舞」の伝授を受けるとともに法印「法覚」の称号を授かり神楽を復活させました。
その後、昭和2年に2代目庭元斎藤幸全(幸太郎)、昭和46年に斎藤法悦(克郎)が第3代庭元として引き継ぎ、平成25年からは斎藤貴幸が第4代庭元となった。神楽の全33演目中15演目を所持。」
とあります。
さて大乗神楽の笹結です。
太鼓と笛が緩やかに奏される中に二人の舞手が幕より出る。
これは天之御中主尊と猿田彦尊の両尊を主尊として本地仏は毘盧遮那仏と小比叡権現であるとされる。
言事(舎文)
〽 ようよう天地開闢より以来東西南北という方もなし。
まして人間、鳥類、畜類、魚類、忠類、草木の生もなし。
その時、天より御二神天降り、天の浮橋の上にて逆矛をさし下し、島やあるかとかき回し見給うに、大海の底に大日如来の印文あり。これ仏法流布の瑞相なり。 (以下略)
浜の法印神楽における笹結は、伊弉諾伊弉冊の二神が平和な大八洲の国を造った所、五鬼大臣という胴が一つに頭が五つある悪鬼が現れて悪行を働く、それを素戔嗚尊が退治するという筋立てですが、大乗神楽でも同様の国造り説話となっているが、舞台に登場する神々が本地垂迹に基づいて設定されているところが大乗神楽の特徴的な思想が反映された部分でしょうか。
動画でどうぞ
