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2022.12.30 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリシシ踊り

上亰鹿子踊@2022大槌産業まつり

さて本日は、2022年10月16日に行なわれた大槌産業まつりから上亰鹿子踊です。

由来については「大槌町の郷土芸能」」より

「町内上亰地区に伝わる上亰鹿子踊りは、江戸時代元禄年間に伝えられたとされています。正確な記録がないため定かではないが、およそ300年前である。
さらに町内の他の地域に伝えられているいくつかの鹿子踊りが同系の踊りであり、年代も元禄の頃とされていることから、その時代に大槌地方に伝えられたものと考えられる。
釜石市栗林町の沢田地区にやはり300年程前、房州生まれの唯喜伝治という人がわらじをぬぎ若者衆に鹿子踊りを教えたと伝えられているが、鹿子踊りを別名、房州踊りともいうことから栗林町を中心に唯喜伝治氏により周辺の地域に伝えられたものと考えられその一つが上亰鹿子踊りである。



踊りの中で使われる唄の中に「武蔵野に月の入りベく…」とか「鹿島御浜の郡々すすき…」など関東地方の地名が出てくることからも、房州(現千葉県)方面より海を伝って来たのではないだろうか。
また鹿子踊りは仏の弔をすることから、もともと地域に伝えられていた念仏踊りと房州踊りが融合したものとも伝えられています。
現在に至る300年間には隆盛の頃もまた衰微の頃もあつた様ですが、先人や地域の人々の保存への熱意のおかげで絶えることなく現在に伝えられ、大槌稲荷神社、小鎚神社の例大祭の他、敬老会や運動会などの地域の行事などの時も踊られるようになつています。」

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小切り唄

・一つ跳ねるはきりぎりす 続いて跳ねる綾の機織り 綾の機織り
・鹿島御浜の叢々すすき 葉先を揃え霧をこまかに(もどせや)霧をこまかに
・明山(暁山・焼山)の兎は何見て跳ねる 十五夜御月見ては跳ねさる
・黒雲はただ(はだ)おりかけてくる時は 天の光かなわざるもの かなわざるもの
・あねこ達 踊りこ見たいから板戸を閉めて 板戸の拍子 ささら三拍子 ささら三拍子
・鹿の子は生まれて落ちると踊り出る それを見真似て踊れ共達 踊れ共達
・かめごしは数より聞けや面白い 都ではやる金のこん拍子 金のこん拍子
・七つ拍子に八つ八ツ拍子 九つ九拍子 十で十拍子 十で十拍子
・奥山のてらてら雌鹿子にあやさるる 遊び帰る富士の花山 富士の花山
・つばくろは親に不幸な鳥なれや 稲穂を枕に土を餌食に土を餌食に
・天竺に梅と桜が咲き乱れ それを見る間に 霧を戻せや 霧を戻せや
・鹿子こしの竹やまし竹 まだまだ若竹 節はそろわぬ 節はそろわぬ
・春駒を庭の桜に繋ぎ止め 駒が諌めや花も散り去る 花も散り去る
・駒が蓬に束ね入れ 駒も蓬も見てもわからぬ 見てもわからぬ
・会津若松越えかねて 爪を揃えて あやの駒から あやの駒から

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雌鹿子狂いでは、一頭の雌鹿を巡って二頭の牡鹿が争う役踊りですが、そこへ太鼓打ちも闘争をけしかけに入るのが見どころ。

前唄
・中立ちに腰にさしたるしだれ柳 枝折り揃えて腰を休める 腰を休める
本唄
・天竺の愛染川原の花にこそ ちぐさ娘神は立たれた 神は立たれた
・誠づくしの神ならば 雌鹿子 雄鹿子結び合わせる 結び合わせる
・思わん方から霞が降りて ここで雌鹿子 隠し取られる 隠し取られる
・なんと雌鹿子が隠れても 叢々すすき 分けて尋ねる 分けて尋ねる
・風が霞を吹き払い ここで雌鹿子 会うぞ嬉しき 会うぞ嬉しき
・雌鹿子雄鹿子のふり唄に 見れや心が若くなるもの 若くなるもの
・白鷺は 跡を惜しんで立ちかねる 跡を惜しまず 立てや白鷺 立てや白鷺

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動画でどうぞ


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2022.12.30 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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