蓬田神楽「岩戸開き」@2022民俗芸能による祈りと絆
さて本日は、2022年11月5日に行なわれた民俗芸能による祈りと絆から蓬田神楽で岩戸開きです。
その前に蓬田神楽の蓬田神楽さんの由来について南部神楽の系譜より
「舞草神社は一時期舞草穴倉地内に社地があった頃、神職が大権院神楽を奉納していた。
当時の神楽の師匠は、穴の倉の佐藤円吉、次いで蓬田大助であった。
明治初期、蓬田一族の氏神天神様に神楽を奉納するため、蓬田大助が庭元となり、東磐井郡長島村南部神楽の流れをくむ赤伏神楽の指導を受け、蓬田神楽を創設した。
初代庭元蓬田大助、二代伊藤寅之助、三代蓬田清吉、四代佐藤松治、五代蓬田稔である。」
とありますが、現在の代表は伊藤一さんです。
五代目庭元の蓬田稔さんは、今年の9月16日に90歳で帰幽されました、神楽ばかりでなく一関の文化活動にとってかけがえの無い方でした。御霊の平安を祈念いたします。
蓬田神楽さんの神歌は、初期の南部神楽を彷彿とさせます。現在にあっては蓬田流とでもいうべきところか。
幕出し歌は
〽 イヨー 岩戸開き
天児屋根命が出て、天照大神が岩戸に籠もった経緯を詳しく述べます。
神集い給えという天児屋根命の呼びかけに応じて、神々が次々に出現します
最初は、立雷之尊です。
神話では最強の武神とされています。
次に出たのが天太玉之尊
神話では重要な卜占を司る神として崇められています
次に出たのが玉祖命。
この神は、天照大神を天の岩屋戸から招き出す祭りのため八尺瓊勾玉を作ったとされる
〽 應 他に神々なきかやのう
と現れたのは 手力男之尊
最後に、天児屋根命の呼びかけで、天の岩戸の前でわざおぎせんと舞い出たのが天宇受売之尊です。
いつもながら車扇での舞が見事です。
さて、岩戸の外の賑やかさに誘われて、天照大神が岩戸を少し開けた所で、手力男之尊が岩戸を開けて、その扉を海中に投げ込み、ついに天照大神が姿を現します。
目出度く岩戸が開いて世の中が明るくなったことを寿ぎ千代の御神楽舞です。
動画でどうぞ
