長下田神楽「牛若丸鏡ヶ宿」@2022延年閣暑気払い公演
さて本日は、2022年8月21日に行なわれた延年閣暑気払い公演からオオトリで長下田神楽で牛若丸鏡ヶ宿です。
その前に長下田神楽さんの由来を
「明治26年(1893)、岩手県西磐井郡花泉町の上油田神楽の南部神楽師 佐藤和三郎を師匠に招き、五穀豊穣を祈願して「橋向神楽」として創設されましたが、その後、二つに分かれ、昭和24年(1949)池田清治を師匠に「長下田神楽」として継承され、現在に至っています。
昭和23年に保存会が設立され平成17年に登米市無形文化財に指定されています。
保持する演目は、
(神代三十三番)地割、宮鎮、七釜、棟上、庭鎮、初夜榊、宝剣、龍殿、普勝、七五三切、王ノ目、魔王、地讃、荒神、五大龍、湯引、帝童、笹結、薬師、三番叟、大乗ノ下、天王、正足、神拝、神招舞、後夜榊、蕨折、岩戸入り、岩戸開き、鐘巻、鬼門、橋引、権現
(神代三十三番外)神おろしの舞、八幡舞、雛之川舞、西の雲(鳥舞)、御室焼、天神七代、地神三代、彦火火出見尊、水神明神舞、天孫降臨
(狂言)牛若丸鞍馬破り、朝見ずの里、源義経東下り、屋島合戦、一の谷合戦、熊谷直実敦盛首取りの場、石童丸、待賢門の戦、信田が森安倍保名子別れの場、
となっています。大乗神楽の演目もかつては演じていたということのようです。」
現在の代表は猪股一雄さんです。
演目は都から奥州へ戻る金売吉次一行の荷物に目を付けた大盗賊の熊坂長範が吉次兄弟とを襲う場面で、宿に居合わせた牛若丸が助太刀するという話です。
牛若丸です
そこへ同じく奥州平泉めざして金売吉次兄弟が通りかかり、日もくれて宿を取ります。
長兄の吉次
次兄の吉内
末子の吉六です
そこへ噂を聞きつけた熊坂長範が財宝を狙って寝床に押し入ります。
騒ぎを聞きつけた牛若丸が熊坂長範を鞍馬山で会得した兵法で退治します。
ところで熊坂長範は、平安時代の伝説上の盗賊ですが、様々な語り物等に取り入れられ、幸若舞の烏帽子折や、謡曲の烏帽子折、熊坂などで演じられてきました。源義経とともに人気のある登場人物として広く知られ、それにつれて様々な物語が作られるとともに実在の人物であったかのように各地に伝承が残されるようにもなりました。
めでたく退治したあとはお互いに名乗りをあげ、吉次容態と牛若丸が目指す奥州平泉へと道行きする場面です。
動画でどうぞ
