岳神楽「諷誦の舞」@2022早池峰神社例大祭宵宮
さて本日は、2022年7月31日に行なわれた早池峰神社例大祭宵宮から岳神楽で諷誦の舞です。
諷誦の舞は、ストーリーのない諸難消除・悪魔降伏の祈祷舞ですが、個人的には山伏神楽最高の荒舞に位置づけてます。
幕出しの前フリから荒神の出現を盛り上げる
〽 センヤーハー 諷誦神ナーオーセー
諷誦の舞は天之尾羽張命、または饒速日命の舞とされている。
天之尾羽張とは伊邪那美が迦具土神を生んだ際に、 その火に焼かれて死んでしまったことを悲しみ、怒った伊邪那岐が、 十拳剣を抜いて迦具土神を斬り殺してしまった。その刀剣のことを天之尾羽張という。
何やら国家開闢の過程での内部抗争の様相を呈した神話ではありますが、とにかく強靭な神様が刀剣を縦横に振り回して戦ったということは想像に難くないほどの舞です。
早池峰神社例大祭宵宮で神楽が奉納されるのは3年ぶりということもあり、この日は神楽殿前にはコロナ禍前に劣らない観衆が集まりました。
最初こそは、大声など出さない雰囲気でしたが、こと諷誦の舞が佳境に入ると「ヨシッ」「ウォ!」と声援がかかる。
これぞ早池峰神楽鑑賞の醍醐味!
荒舞に渇望していた観衆が心からのオベーションを送る、舞手と観衆が一体になる瞬間だ。
動画でどうぞ
