外山鹿踊「庭踊り、綱掛かり」@2022外山不動尊神社例祭
さて本日は、2022年7月24日に行なわれた外山不動尊神社例祭から外山鹿踊で庭踊り、綱掛かりです。
外山集会所の広場に観客席も設えての公演は、鹿踊保存会長さんの挨拶から始まりました。
「鹿踊を70年間繋いできたことは、驚きであり良かったと思えること。そしてこれからも繋いでゆくことは並大抵ではないが、現在若い踊り手も入っているので、皆さんに精一杯披露したい」ということでした。誠にそのとおりと思います。
公演は庭踊りと綱掛かりの2演目の披露。
庭踊りは門打ちの際に踊られるもので、いくつかの部分を、その場の状況に合わせて構成するようです。
ここの場では、両すくい入羽、ねり、天竺、小切り、突合となっている。
外山の、というより鵜住居地方の鹿踊の刀振りの足捌きは殊に細かく勇壮で、南部領内の剣舞の所作に近いと感じる。
次に綱掛かり 野生の鹿の獣性をよく表した演目で、太夫鹿とカン鹿の激しい応酬が見どころとなっている。
最初に二頭は切り株に座っているが、この時鹿頭の前幕は降ろしたままになっているのが特徴。
踊り始めで刀振りが鹿を追い立てるかのように刀を振りかざす。四人揃って踊ると実に壮観だ。
獅子神楽の太刀切りをも想起させる神聖な迫力がある。
綱掛かりが佳境に入ると、太夫鹿とカン鹿が角をぶつけ合う。
他の鹿踊団体で角を突き合わせたりする場合には、そこで角が。折れたりするが、外山の頭は桐の木でできているせいか、激しい衝突にも関わらず折れない。
映像では、鹿踊のバックに川のせせらぎの音が入っていますが、近くで本物の鹿を見たという人がいました。
正にここは鹿の王国。
動画でどうぞ
