上根子神楽「三番叟」@2022熊野神社例大祭
さて本日は、2022年6月25日に行なわれた熊野神社例大祭から上根子神楽で三番叟です。
幕出しは
〽 よしのの よしのの 鶴と亀との戯れて 幸いこれまで参られたり
早拍子にのって黒尉面をつけた三番叟が舞い出る
式舞の三番目になる三番叟は黒式切顎の尉面に烏帽子、ぬぎだれの上に千早とたっつけを着た一人舞です。
翁のもどきの舞いとされる。
一舞すんで言事(舎文)がかかる
「いよいよなんぼうぞろう ここ元にて ほっぽりほっぽりと申す者 何者にて候
権現のおん囃子
只今参られたる三番猿児と申すは、背も小さく色も黒し、木賊色のかりう面に.あいりゅうめんうったいりゃ
木の面取って顔にあて、このところをきりきりと舞いられ候
おう先に参らせたる翁と申すは せいも大きく色も白し、とくさ色のかりゅうめんに、あえりゅうめんをうったいりゃ
木の面取って顔に当て、むかえをとらせ給う地蔵菩薩のめしたるあしきの駒より、おうひき晒のこの下座を
はせまわる天黒神の尾を取って、ぴろひけなどとは定めつつ、
このところをでつしと踏みちぢめんがために参られて候」
と述べ、以下は神仏から始まり、身につける櫛簪までもめでたきことを寿ぐ呪言が続く。
これは三番叟の発する言葉を借りて神楽を勧請した者や、その場に居合わせた者の予祝祈祷の念が込められているものと思う。
また、三番叟の舞振りは神楽演目の中でも早拍子であるのが通底しているが、この円満寺系の三番叟は更に早い。
加えて、三番叟の由来を唱える場面で、三番叟が上体を90度前傾させて祈祷する所作は秋田の番楽との相似形がみられる。
この辺も円満寺系神楽の成立に秋田の修験系神楽の影響があったのではという仮説を提示してみたいところではある。
動画でどうぞ
