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2022.06.21 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

長下田神楽「高野山物語より石童丸」@2022第16回神楽共演石越大会

さて本日は、2022年6月12日に行なわれた第16回神楽共演石越大会から長下田神楽で高野山物語より石童丸です。

その前に、長下田神楽の由来について

「明治26年(1893)、岩手県西磐井郡花泉町の上油田神楽の南部神楽師 佐藤和三郎を師匠に招き、五穀豊穣を祈願して「橋向神楽」として創設されましたが、その後、二つに分かれ、昭和24年(1949)池田清治を師匠に「長下田神楽」として継承され、現在に至っています。」

とあります。現在の代表は千葉忠行さんです。



神楽の冒頭で尺八をバックに石童丸物語のナレーションが入りました。これも一興です。

「八百余年の昔、九州は筑紫、筑前、肥前、肥後、薩摩、大隅六ヶ国の守護職をつかさどる加藤左工門繁氏は、花見の酒宴の折、酒杯に散り落ちてきた桜の花びらを見て、(生あるものは必ず死に帰す。人生の無常ということを知らずに、栄華をほしいままにしている自分)を感じ、仏門に入るとて出家してしまう。
後に残された妻、千里の前の胎内には、すでに石童丸が宿されていた。

時過ぎて早や14年、山遊びに出た石童丸は、巣の雛鳥に餌を運ぶ鶯を見て、「鳥畜類にさえも両親様がおるのに、何故におのれの父はない」と母に迫る。

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母千里の前です。

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「汝も父を慕うかよ。この母とても同じこと・・・と、二人連れ立って高野山に向かう。目指す高野山に来てみれば「女人門に入るべからす」の高札。母をふもとの学文路の宿に休ませ、石童丸は一人高野山に、刈萱道心と名乗るまだ見ぬ父を尋ねて登る。

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三千有余の寺防ある高野山中を父を求めて登ると、山を降りてきた和尚様に出会う。

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名乗りを上げてわが父繁氏を知らぬかと問うと、和尚様は顔をそむけ涙を流す。
それもそのはず、今は刈萱道心とて仏門に仕える繁氏本人であつた。

だが、仏門に捧げたわが身、心を取り直した刈萱は、「汝の父は去年の秋、不浄の風に誘われて今はこの世の人でなし。」と偽り、
父の墓所に誘う。墓の前で泣き崩れる石童丸を論し、母の待つふもとの宿に帰らせる場面。

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動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2022.06.21 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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