黒森神楽「伊勢参り」@2022黒森神楽春季神楽祭
さて本日は、2022年5月29日に行なわれた黒森神楽春季神楽祭から伊勢参りです。
伊勢参りは狂言の演目で、山伏が伊勢参りに行く途中で同じく伊勢神宮に向かう村人と道連れになり、あれやこれやの騒動を繰り広げる内容です。
黒森神楽は巡行期間が長いこともあり、神楽宿で演ずる狂言の数も多い。
粟巻き、清水参り、田中の地蔵、篠田の森、大峰万才、花かい等がある。
この伊勢参りという神楽狂言は、大償神楽や遠野八幡神楽にもみられ、筋立ては小異あるものの、里修験が伊勢や大嶺、熊野詣で等の先達を勤め、参詣する村人と同行していた慣習から創案されたものと推察する。
山伏が出て一舞
次いで、道化役の八兵衛が出る。
伊勢参りは彼の持ちネタ十八番(?)ともなりつつあるか、とにかく笑える
山伏の呼びかけで二人は一緒に旅をすることになりますが、旅の路銀や食べ物を得るために伊勢参りが持っていた柄杓で物乞いをすることになります。集めた金銭を山分けしようという算段です。
と、客席を回ってお金やお菓子等を柄杓でいただいて回る
そして八兵衛が持っていた風呂敷一杯に集まると舞台へと戻る
かくて得たものを怪しい折半にすると、日も西山に暮れ落ちて宿に泊まることとなる。
宿屋とちぐはぐな問答 胴取りとの掛け合いが絶妙です
山伏と八兵衛が泊まることとなるが、夜半に泥棒が入って夜具などを奪い取られる
そこで山伏と八兵衛が この山口集落に泥棒がいるとは捨て置けぬ、退治せんと戦いになる。
かくて泥棒を退治し、山伏の加護によってこの村の平和を約束したとして舞い納めます。
山伏の験力を村人に識らしめる意も込められた伊勢参りでした。
動画でどうぞ
