本吉法印神楽「魔王退治」@2022釣石神社春祭奉祝祭
さて本日は、2022年5月4日に行なわれた釣石神社春祭奉祝祭から本吉法印神楽で魔王退治です。
高天原において弟素戔嗚尊の乱行により天照皇大神が岩戸に隠れたことにより世の中の平和が破られた。
それを憂いた神々が天照皇大神が岩戸から出てくるための策を相談した。
ネリの調子にのってツケ「知慶(翁)」が出て、地舞、翁寅にて止めて神談義を唱える。
ところでこのツケとは、智桂・智掛・知慶とも称して法印神楽では神楽演目の序盤に登場してその演目の粗筋を神議によって述べる役どころとなっている。これはまた、能楽や歌舞伎の流儀を引いている。
本田安次の「陸前浜の法印神楽」によれば、このツケが登場する演目は磐戸、白露、魔王神璽、笹結、有馬舞、橋引きと多い。
〽 我人倫の本源を広げんとするに魔民来たりて妨げをなす、如何に素戔嗚尊退治したまえやのう。
さて、魔王退治
数々の乱行によって手足の爪を抜かれ、高天原から追放された素戔嗚尊は、自分が我儘であったことを悔い、良い神になろうと諸国を巡って修行を積む。
苦しい修行の中で、魔王の出現によって住民が苦しめられていたので、素戔嗚尊が退治をすることになる。
そこへ人心を悩ます三匹の鬼が現れて何事かをなす。
この竹製の鉾を使っての潜りっこは浜神楽が端緒だったのか不明ですが、その後の様々な民俗芸能に派生したことが推量される。
そして、素戔嗚尊と魔王たちの戦いが道化仕立てで繰り広げられる。
神楽を見ているおばあちゃん達、それに子どもたちが大いに沸くのがこの瞬間。
鬼どもを退治すると素戔嗚尊が
この国は神国なり、ふたたび来たって害をなさずんば、いちいちに手形を出せ!然らば六天に返すべし、如何に如何に!
之に対して鬼どもは「御赦免御赦免」と言いながら手形を残して去っていく。
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