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2022.05.08 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

狼ヶ志田神楽「秀衡対面の場」@2022平泉熊野三社奉納公演

さて本日は、2022年5月3日に行なわれた平泉熊野三社奉納公演から狼ヶ志田神楽で秀衡対面の場です。

その前に狼ヶ志田神楽の由来について定本より

「狼ヶ志田神楽は、文久元年神楽の祖、菅原甚太郎、菅原新右エ門、菅原今朝吉、小野寺長蔵等が、小山、中沢神楽の本庄板太郎より山伏神楽を伝授された。
明治二十五年十一月、菅原甚太郎が上昼沢佐藤家を通して達古袋と縁組をしたことから、西磐井郡萩荘村達古袋阿部徳太郎、小岩彦三郎両師匠より達古袋神楽を伝授された。
達古袋神楽は、達古袋に永住した羽黒山系山伏一七代元道常学院相模坊が指導したと言われる。
大正五年二の台、養ヶ森、大正八年恩俗、衣川雲南田等に狼ヶ志田神楽を伝授している。
明治二五年初代庭元菅原甚太郎より昭和四四年九代庭元青沼松男に引継がれている。」

現在の代表は高橋先雄さんです。



牛若丸は源義朝と常盤御前との間に末男として生まれ、父は平治の乱で平家方に殺された。
母常盤御前が平清盛の側室になることで、乙若、今若、牛若の兄弟は命を助けられ、その後7歳で牛若丸は鞍馬寺に預けられる。
東光坊阿閣梨のもと昼は仏道の修行をしながら、夜は密かに武芸の修行に励む。これは、父の仇を討ち再び源氏の御世にするためでした。
そして16歳の年ついに鞍馬寺を抜け出し、五條の橋で弁慶を臣下に従え金売り吉次の手引きにより、平家方になぴかない奥州平泉の藤原秀衡に対面し、平家追討そして源氏の御世とする決意を伝えるという場面です。

牛若丸です

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武蔵坊弁慶です

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藤原秀衡に対面した牛若丸と弁慶
この日の神楽上演は平泉の地。
正に今を遡ること800有余年前にこの地であったことを再現しています。

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秀衡は源氏再興のためには牛若丸の父義朝が奪われた多神通虎の巻物を奪還したうえで諸法を習得しなければならないと諭します。

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牛若丸は源氏再興のため秀衡の助言により四国の鬼一法眼から六韜三略の巻物を見事奪い返してきましたが、八十四巻あるべきものが六十二巻しかないではないか、残る二十二巻はどうしたことかと問われた牛若丸は「後の二十二巻は我、鞍馬山にて天狗に術を習った際に、宝刀ともに焼き捨てた」と答えます。
その艱難辛苦を悟った秀衡は、しばし平泉にて養生するようにと勧めます。

〽 あれに見ゆるは金鶏山 北を流れる衣川 

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動画でどうぞ


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2022.05.08 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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