上根子神楽「三番叟」@2022舞初め 熊野神社
さて本日は、2022年2月26日に花巻市上根子熊野神社にて行なわれた上根子神楽の舞初めから三番叟です。
幕出しは
〽 よしのの よしのの 鶴と亀との戯れて 幸いこれまで参られたり
早拍子にのって黒尉面をつけた三番叟が舞い出る
式舞の三番目になる三番叟は黒式切顎の尉面に烏帽子、ぬぎだれの上に千早とたっつけを着た一人舞です。
翁のもどきの舞いとされる。
「只今参られたる三番猿児と申すは、背も小さく色も黒し、木賊色のかりう面をうって顔にあて、このところをきりきりと舞いられ候」
と述べる。
三番叟の舞振りは神楽演目の中でも早拍子であるのが通底しているが、この円満寺系の三番叟は更に早い。
加えて、三番叟の由来を唱える場面で、三番叟が上体を90度前傾させて祈祷する所作は秋田の番楽との相似形がみられる。
この辺も円満寺系神楽の成立に秋田の修験系神楽の影響があったのではという仮説を提示してみたいところではある。
動画でどうぞ
