岩崎長根神楽の火伏せ祀りで火難災厄消除を祈願
さて本日は、2022年2月11日に北上市黒岩地区で行なわれたから岩崎長根神楽の火伏せ祀りに同行したリポートです。
昨年に続いての訪問でしたが、今年はコロナ禍で更に祀りの規模を縮小して正洞寺と消防屯所と地区センターでの祈祷のみということでした。
しかしながら、伝承を絶やさないためには最小限でも続けることが大事ということで今年も権現様を廻すことに決めたそうです。
岩崎長根神楽は、黒岩地区では最も古く明治中期から後期の創立とされる。昔は上がり銭でカヤ無尽の貸付けなどを行ったという。芸態は早池峰神楽系統と思われますが、権現様の幕は鱗紋です。
当日9時に正洞寺本堂奥の間にて。
権現舞に先立ってご本尊様に御神楽奏上です。
権現舞の下舞です。
例年は子どもたちの下舞もあったようですが、今年も大人だけでの奉納でした。
火伏せ祈祷 権現様が水柄杓を加えてご祈祷です
この後ご住職から火難消除のお札を拝受して、講中全戸に配布するということです
お寺での祈祷が終わると集落内を門打ちして歩きますが、今年は各戸権現舞門付けは行なわず、消防屯所と地区センターのみということでした。
今年の火伏せ祀りの巡行は黒岩地区センターでのご祈祷で終わりました。
感染症予防で思うようにいかない場面もありますが、大事な伝承を繋げるためには「やれる部分はやるべ」ということも大切なのかなと思いました。
この日も権現舞の最中に、火伏せ祀りに参加する予定だった神楽メンバーから「火災待機だから行けません」という連絡が入った。
祭の継承の核が地域の消防団員だということはよくある話だ。
この消防団員について最近は一般市民からマイナス評価の論評があるが、私的には真っ向対立するプラス思考的な評価をしたい。なぜなら、地域コミュニティの安穏は行政のみが担保しているわけではない。
「我のことは我がやる」ことこそが住民自治の鉄則だからだ。
それを担っている集団が地域の願いを叶える民俗芸能を伝承することに今一度焦点をあててみてはいかがか?
動画でどうぞ
