川内神楽「牛若丸 宝蔵破り」@2022奥州市郷土芸能祭
さて本日は、2022年1月15日に行なわれた奥州市郷土芸能祭から川内神楽で牛若丸 宝蔵破りです。
川内神楽さんの由来について
「川内神楽は古い歴史を持ち、今より二○○年前川内要害の利平他数名が、西磐井郡厳美村山谷神楽より政吉師匠を招き指導を受けたのが始まりである。
明治末期に至り神楽は各地に盛んになったので、他に負けないようにと再び三輪流山谷神楽より師匠を招き、振り付けを学んだ。
大正五年、西磐井郡平泉戸河内神楽に、また大正一○年頃、胆沢郡前沢町白鳥神楽を指導し組織した。
初代庭元高橋利平、二代利右エ門、三代七右エ門、四代菅原熊太郎、現在の庭元菅原宏は一二代目である。
昭和五三年三月二五日、衣川村より無形文化財の指定を受けた。」
とあり、現在も代表は菅原宏さんです。
この日も元気に胴を取っておられます。
宝蔵破りは源平物語の一節です。
牛若丸の父義朝が平氏に敗れた際に源氏伝来の八十四巻の兵法書「多神通虎の巻物」を四国は熊山城主鬼一法眼に略奪された。藤原秀衡にこれなくして源氏の再興あるまじと諭され、単騎で熊山城に乗り込み鬼一法眼の娘である皆鶴姫を謀略して宝のありかを聞き出し、ついに巻物を奪還するというもの。
牛若丸です
巻物を所蔵する鬼一法眼の娘 皆鶴姫です
牛若丸が皆鶴姫に兵法書のありかを聞き出そうとしますが、簡単にはいきません。
そこで実名を明かし、源氏再興したならば夫婦の約束をして、ようやく皆鶴姫から「あれ、あそこに兵法書が」と導きを得ます。
宝蔵の中から数々の宝物を掻き出してはみるものの、中々兵法書はみつかりません。
帯などを次々に放り投げる演出が面白いですね。
そして、ついに多神通虎の巻物を見つけ出します。
そこへ鬼一法眼が帰ってきて巻物が無くなったことに驚き、牛若丸の仕業に違いないと後を追います。
鬼一法眼と牛若丸が兵法争いの末に、牛若丸は宝蔵で得たばかりの術を持って逃げ切ります。
戦いに敗れた鬼一法眼は、牛若丸にたぶらかされた皆鶴姫の耳鼻を削いで船に乗せ沖の小島に流し、自らは熊山城もろとも焼き討ち自害して果てます。
動画でどうぞ
