南下幅念仏剣舞「二番庭」@2021江刺民俗芸能フェスティバル
さて本日は、2021年11月28日に行なわれた江刺民俗芸能フェスティバルから南下幅念仏剣舞で回向念仏と二番庭です。
その前に、南下幅念仏剣舞の由来について
「巻物園鏡傅によると、大同三年、出羽の国 羽黒山峰中権大僧都善光院の法印が荒沢鬼渡大明神の御堂にこもり念佛勤行をしている時、ある夜こつ然と二人の老翁が現れて「衆生済度の近道は舞踊の面白さを知らしめた上に導くことにある」と諭された。それに対し彼の法印は「しからば教えて候らえ」と申し上げたところ、一人は座して歌い囃し、一人は立ちて踊り始めた。伝授し終わると二人の姿は虚空に消えて見えなくなった。とあり、この踊りこそ念仏剣舞の始まりとされている。
以来絶やすことなく保存会を結成し伝承されている。胆沢区内では、八団体の剣舞が指定されているが、他の団体と比し一般的にテンポがゆったりしており、それだけ「力み」があると言われている。」
とありますが、現庭元は高橋哲也さんです。
南下幅念仏剣舞は伝書は失われたものの寛政年3年に文化14年に渡辺甚四郎から卵太郎に伝授され、以降連綿と伝承されてきたということです。源流は衣川の高館物怪といわれ、他の胆沢の念仏剣舞と同じく念仏胴取りとカッカタがつくことが特徴です。
胴は代表の村上厚志さんです。
最初に回向の念仏から始まります。
光明遍照十方世界 念仏衆生摂取不捨 発菩提心 往生安楽国
〽 昔より三式礼とは申せども 一礼申して 遊べつれづれ 南無阿弥陀仏
続いて二番庭、乱舞とも呼ばれ、庭ものの中では短い演舞時間ながら讃(念仏)では最も激しい踊りになります。
神社例大祭奉納で主に踊られ、阿修羅踊り系の念仏剣舞なので、大地を強く踏み六字名号(南無阿弥陀仏)を唱えながら、早念仏、センヤ念仏、そして賛剣舞へと展開していきます。
念仏踊りの特徴である輪踊りが入り、悪霊を祓い悪魔退散を願う所作が見られます。
最後は、南下幅念仏剣舞の特徴である二人の狂いで終演します。 (以上解説文は当日プログラムより)
動画でどうぞ
