口内鬼剣舞「三番庭」@2021鬼の館芸能公演
さて本日は、2021年7月25日に行なわれた鬼の館芸能公演から口内鬼剣舞で三番庭です。
口内鬼剣舞の由来については、「北上民俗芸能総覧」より
「口内町には文化十一年(1814)八月記念の一邑(村)連中による三踊り(念佛剣舞・鹿踊・奴踊)供養碑があり、古い芸能風土を伝える。昭和四十三年七月口内町早苗振大会に北上農高同窓生を中心の鬼剣舞が出演。口内鬼剣舞の初演である。
そして昭和六十一年八月、岩崎鬼剣舞から庭元昆野精正ほか10名に秘伝書三巻本が相伝され、昭和六十三年九月鬼剣舞供養碑建立と発創二十周年記念式典が執行された。」とあります。
また、平成十二年には、滑田鬼剣舞より四演目伝授の認定書を受けたということです。
なので、口内鬼剣舞は岩崎系統ですが滑田系にの演目も伝承しています。
三番庭は基本は一番庭・二番庭とほぼ同様であるが、より勇壮な踊りである。
舞い込む際の「出掛かり」は一列で扇を頭上で振りながら片足飛びで3歩進む独特の所作を繰り返す。
引き念仏・掃き念仏はなく、早念仏、せんや念仏で扇の踊り
続いて扇の輪踊り、躍動感があり華やかな雰囲気が祝祭に似つかわしい。
ところでこの三番庭、元来は金剛杵の呪術が踊りの中に仕組まれていたというが、和賀の鬼剣舞の伝承元とされる胆沢地方や平泉の剣舞の金剛杵は「V字」ではなく真っ直ぐな「杵」である。三番庭の秘法とはいかなるものであったのか。
今一度岩崎の伝書を繙くことにしよう。
動画でどうぞ
