うぐいす沢神楽「宮鎮舞」@2021鹽竈神社例大祭宵宮
さて本日は、8月9日に行われました駒形神社境内社である鹽竈神社の宵宮で奉納された「うぐいす沢神楽」です。
鹽竈神社ってどこ?という方に説明しますと、奥州市水沢に鎮座する駒形神社の境内社です。
ですが、ここは明治以前は鹽竈神社で、後に金ヶ崎町から駒形神社が遷座してきたために境内社となったので、元々は鹽竈神社でした。
さらに遡ると、奥州市水沢は合併以前は水沢市、さらにその前は水沢町だったのですが、さらにその前は塩竈村でした。
その頃の鹽竈神社は、今の胆沢区境に近い石田団地の南側にあり、今でも田んぼの中に小さな御堂があります。
宵宮祭は18時から始まりました。
神事が終わると神楽の始まりですが、コロナ禍のため今年も1演目のみ。
それでも神楽は神事芸能であるということで、この日は疫病退散を祈願しての宮鎮舞を上演するということでした。
うぐいす沢神楽さんの由来について「瀬台野系神楽口唱歌誌」他から
「明治26年8月12日鎮座山神神社奉納神楽として創設された。その後第四代まで続いたが継続することが困難となり、昭和13年に神楽供養碑を建立して活動休止となる。
その背景には時代の趨勢で、舞台手踊や新派劇団の組織と戦争態勢になったため活動が困難になったということです。
昭和63年、地域民から復活の声が高まり川内神楽保存会3代目師匠の指導を得て復活したが、舞手が高齢化して演目も限られたものとなった。
平成8年に地域の若者を募り稽古をすすめ、平成12年に舞台披露の伝承式典を開催し、幕神楽を充実して今日に至る。
初代座元佐藤清三郎、二代佐藤清左衛門、三代佐藤清次郎、四代今野武之進」
ということで、現在の代表者は佐藤満雄さんです。
幕だし歌は
〽 サンヤー 宮鎮めヨー
宮鎮舞は、瀬台野系神楽において式六番裏舞の二番、表舞では同じく二番目の山の神に相当する。
山伏神楽では、最近はあまりお目にかからないが、以前見た宮古市川井の江繋早池峰神楽の宮鎮め舞でも先に扇のネリ舞で後半は刀舞のくずしとなっている。舞い方は異なるものの相似が感じられる。
ちなみにこの瀬台野系の宮鎮舞の胴歌の中には次の詞章があるので参考までに記載します
〽 やあえい 六三なあよ
あげて九つ踏み鎮め
悪魔を祓う 衆生護れや
やあえい 四方切りちょうや
動画でどうぞ
