早池峰岳神楽「小山の神舞」@2021瀬織津姫まつり
さて本日は、2021年6月6日に行なわれた瀬織津姫まつりから早池峰岳神楽で小山の神舞です。
小山の神は山の神舞のモドキで、山の神の裏舞という位置づけになっています。
幕出しは
〽 エーセンヤーハイ 兵作はヨホイ
装束も山の神舞を真似てはいるが省略した感じで
面も面白おかしい感じに拵えてある
山の神は和合の利益を寿ぐ舞でもあるので、腰に下げた瓢があとで意味深な使われ方をします
そのあたりは動画で確認してください
ところでこの小山の神舞について菅原盛一郎著「日本之芸能早池峰流山伏神楽」より参照します
「伊耶那岐命の御子、大山祇命は鹿屋野比売命と相睦みて産ませたる野山の神は八神である。
この舞は、この八神々のうち国狭土之神の舞振りなのである。
この神は、父大山祇命の威勢を真似るのである。
しかし、国狭土之神は父大山祇命の如く神力禁厭の秘法を知らず、全く無力無能であった。
そこで、父の大山祇命に乞い奉り修験を重ね、漸く神呪の法力を得たのである。
国狭土之神は大いに喜び、その後は神呪の法力をもって氏子氏子を恵み育て、喜寿、財宝を授け、諸々の災難を神祓いに祓い、一山の守護神となられたという。
この舞は、その祈祷呪法の舞である」
ということです。
どうしても鞘から刀が抜けいないで思案した挙げ句に印を結んで山伏修験の祈祷をすることによって呪縛を解き、見事刀を抜いて舞う姿は見るものに験力を誇示するに余りある。
がしかしながら、小山の神が抜いた刀の身は竹光であったという落ちがつく。
このくだりはいかにも狂言の真骨頂といえる。
ベテランの舞は、一年半のブランクを感じさせない切れのよい舞でした。感服!
動画でどうぞ
