玉里小学校「江刺甚句」@2021奥州こども芸術発表会
さて本日からは、2021年2月27日に奥州市文化開館で行なわれた奥州こども芸術発表会のリポートとなります。
この発表会は文化庁の地域文化財総合活用推進事業を利用して奥州市文化遺産活用実行委員会が主催したものです。
コロナ禍の中で、伝統芸能を継承している子どもたちの発表の場を堅持していこうということで、第1部は郷土芸能、第2部は琴、日本舞踊の発表が行なわれたものです。
関係各位のご尽力に感謝いたします。
さて、本日はそのうちから最初の演目、奥州市立玉里小学校の5・6年生による江刺甚句踊りです。
江刺甚句踊りというと、毎年5月3日に開催の甚句祭りが有名ですが、もともとは火防祭だったものに、山車が付き、仮装行列が付き、戦後は厄年連の出し物がつくなど発展し、昭和49年から統一した甚句踊りで市民総参加の祭りになってきた。
その踊りのもとになったのが江刺で古くから踊られていた甚句踊り。
玉里地区では、平成5年に「江刺市郷土芸能伝承活動(江刺甚句のふるさと)」の指定を受けたことから、地元の玉里小学校でも伝承活動を開始して今日にいたるといことです。
以来、江刺甚句踊り保存会の指導を得て囃子から踊りまですべて子どもたちによる伝承が続いてきた。
日頃あまり見る機会のない演目もあり、子どもたちながら上手に品良く踊れていたのには感心しました。
最初は一人踊甚句
次に組甚句 これは江刺甚句まつりでも組踊りとして取り入れています
江刺甚句踊りのルーツとして一節には宮城県宮城町大倉の定義あいやとされており、男女1組で踊りこれを「あわせ踊り」と呼んでいるという。
次に唐傘甚句、二人一組で踊り、一人は傘を持ち、もう一人が刀を持って踊り、傘と刀で打ち合う所作が入る。
秋田音頭の手踊では包丁と傘を持って戦う仕草がありますが、これも派生形なのかもしれません。
壁塗り踊り、壁塗り作業を踊りに仕組んだ人気演目ですが、滑稽な仕草が観客の笑いを誘います、水くみ役が主役です。
次からの二演目は中踊り的な余興踊りとなっている。
「鞠つき」
「凧あげ」
最後は出演者全員による廻り甚句
こうして玉里小学校で伝承されてきた甚句踊りですが、あと数年で近隣小学校との統合が決まっています。
それぞれの小学校では地域ごとの郷土芸能伝承活動を行ってきたわけですが、その先をどうするかが学校統合に付随する課題です。
動画でどうぞ
