春を呼ぶ 岩崎長根神楽の火伏祀り
さて本日は、2月11日に北上市黒岩地区内で行なわれた岩崎長根神楽の火伏せ祀りについてです。
北上市内では春先に火伏祈祷と春祈祷が習合したような火防祭が多くの集落で行なわれています。
中には黒沢尻や二子や江釣子のように山車や子供・女性の手踊りも伴って盛大に行なわれる地区もあり、早春の風物詩ともいえる行事となっています。
とはいえ、今年はコロナ禍により中止や規模縮小が相次ぎましたが、こちらの黒岩地区では例年と形を替えながらも実施するということで訪問した次第。
当日9時に正洞寺本堂にて方法。
権現舞に先立ってご本尊様に御神楽奏上です。
岩崎長根神楽は、黒岩地区では最も古く明治中期から後期の創立とされる。昔は上がり銭でカヤ無尽の貸付けなどを行ったという。芸態は早池峰神楽系統と思われますが、権現様の幕は鱗紋です。
下舞です。
例年は子どもたちの下舞もあったようですが、今年は大人だけでの奉納でした。
火伏せ祈祷 権現様が水柄杓を加えてご祈祷です
この後ご住職から火難消除のお札を拝受して、講中全戸に配布するということです
お寺での祈祷が終わると集落内を門打ちして歩きますが、今年は各戸権現舞門付けは行なわず、地区内に祀っている社祠などを巡り、神楽を奉納しました。
氏神様を祀っているお宅で権現舞です。
岩崎長根神楽の方が仰っていたことには、この行事があるから地区内で集まり連帯して物事をすすめることができている、ということでした。
正に民俗芸能で行事をすることは集落(コミュニティ)の紐帯を強く結びつける纜だという証左。無くしてはならない。
動画でどうぞ
