宿大乗神楽「荒神」@2014第20回大乗神楽大会
さて本日は、2014年6月8日に行なわれた第20回大乗神楽大会から宿大乗神楽で荒神(こうじん)です。
宿大乗神楽の由来について
「嘉永元年(1848)、宮城県遠田郡涌谷箆岳の箆峰寺から南笹間(花巻市)の万法院に伝えられ、万法院から村崎野妙法院(天照御祖神社・伊勢神社)に伝えられ、明治30年に村崎野妙法院から二子八幡の妙泉院(二子八幡神社)に伝えられました。
明治34年に村崎野大乗神楽初代和田永全法印から、二子下宿の千田行全法印に榊舞が伝承され、宿大乗神楽として発祥しました。
その後、大正13年に2代目庭元川辺瑞全(宇介)、昭和44年に3代目庭元千田瑶全(貞三)、昭和54年に4代目庭元千田善弘法嗣(善弘)、平成22年に5代目庭元及川善和浄土(和生)として引き継がれています。」
とあります。現在の代表者は及川和生さんです。
荒神は三宝大荒神舞とも称して、大乗神楽では法印の資格を持つもののみ舞うことを許された秘伝の舞です。
この演目は、法印神楽の方では廃曲として今は演じていないものの型本に残っている所では祈祷舞として伝えられ、牡鹿の方ではかまど祭りとして舞われたとありますから、大乗神楽で現在も残されているのは非常に貴重なものといえます。
幕出しから白面に三つ目の凄まじい形相で登場する荒神。
この面は三面大黒天として本地を普賢菩薩に比定されている。
後腰に幣束を四本立てた姿で幕から出て、靴脱のあと、四明印他を切る。
次に舞台の四方に据えた大根を柱にして一本づつ幣束を立てていく。
順序は巳寅、未申、辰巳、戌亥そして中に入り定印を切る。
この四方の弊立ては、それぞれ北東が鬼門、南西が病門、南東が風門、北西が乾天門とされ、祈祷しながら固めていくため、家の新築祝等にこの舞を所望されることもあったということです。
次いで、幣束を順に戌亥、辰巳、未申、巳寅と取り、四本の弊を蜘蛛手に組んで四方に祈祷する。
最後に三宝大荒神護身法を唱えて祈祷します。
内縛印にて 本体真如住空輪
内縛二中指立 寂定安楽牙畏者
内縛中小指立合 教知慈悲自照光
内縛印大中小指立合 雲曇高礼妙荒神
内縛印大二指開 唵議婆三参吽(口へんに発)(口へんに全)
オギャバヤオンケバヤソワカ
南無三宝大荒神
動画でどうぞ
