南部神楽東山保存会「鶏舞」@2020東山神楽発表会
さて本日は、東山神楽発表会から南部神楽東山保存会で鶏舞です。
南部神楽東山保存会について「一関市民俗芸能調査報告書第8集」(一関市教育委員会刊行 令和2年3月)より
「佐藤金治郎氏に指導を受けた大木青年倶楽部会が大正2年に大木神楽を開始。近年活動を休止していたが、平成29年から子供などへ鶏舞を指導し継承を図っている」ということです。
この日は大人1人と小学生7人が舞台を踏みました。
中には8月から神楽を始めたという子供もいましたが、大変よく踊れていました。
さて、指導をしている大木神楽について定本より
「大正2年佐藤金治郎師匠を招き部落の若者達に神楽の指導をし大木神楽を創設した。
しかし、佐藤金治郎師匠は当時郡内外各地に広まった金治郎流南部神楽を随時廻って指導していたので、初歩的な演技指導は代稽古役の小野寺専蔵が行っていた。当時専蔵は17歳くらいだったので自分より年長の弟子が相当あった。
神楽組の若者たちは他市町村に婿入りしたり、移住したりし舞手が少なくなったので、昭和の初め頃、第一回の弟子である鈴木三郎指導のもとに後継者の養成をした。
昭和前期までは各地を廻り上演してきたが戦後は舞手もなく絶えた」とある。
その後については「東山町神楽保存会創立十周年記念誌」(平成8年)より抜粋
「戦争直後私達の先輩鈴木欽二氏が庭元である鈴木新一郎氏と相談し、部落の若者たちに呼びかけ再び大木神楽が復活したのである。昭和63年12月鈴木欽二氏が66歳で病気のため帰らぬ人となった。その後は鈴木新一郎氏と鈴木初男氏の協力を得ながら鈴木俊雄氏が現在普及に努めている。」とあった。
当時の保持した演目は21あったということです。
鶏舞、三番叟、岩戸開き、羽衣、一の谷、黒塚、赤木退治、鞍馬山、高山、信田妻、道成寺、五代領、西宮、天降り、熱田、幸利換、熊坂長範、老松若松、三国妖婦伝、叢雲、橋弁慶
後継者の養成を熱心に取り組んでいることは極めて大事なことと思います。
少子化の影響で後継者難ではあるが、是非継続して取り組み、幕神楽を上演される日を待ちたいと思います。
動画でどうぞ
