八ツ口神楽「権現舞(下舞)」@2020八ツ口熊野神社秋季例大祭
さて本日からは、9月5日に斎行されました盛岡市上太田鎮座熊野神社秋季例大祭で奉納された八ツ口神楽についてです。
この神社と付属神楽である八ツ口神楽について「増補版盛岡の民俗芸能」(2010年刊行)より
「八ツロ神楽は、天台系熊野派修験の山伏によって伝えられた山伏神楽で、寛政年間(1789~1800)が起源と言われ、盛岡市上太田八ツロに鎮座する熊野神社の奉納神楽である。
熊野神社は、永禄年間(1558~1570)に当地に勧請されたと言い、それまで雫石川増水の度に耕地を流されてきたのがほとんど無くなったと言われている。その功績により、代々熊野神社の別当を受け継いできた寿楽院(八ツロ神楽庭元)が、それまで西福院(岩手郡玉山村:現盛岡市)の支配下にあった太田を支配することになり、盛岡市猪去の薬師神社の遷座の際は、その遷宮導師を務めたと言われている。しかし、火災により巻物などが消失したため、古事来歴についての資料は現存しない。」
ということです。この熊野神社別当に関しては明日以降にふれます。
この日は、最初に権現舞(下舞)が奉納されましたが、予定時間より早く神楽が始まったようで、下舞の冒頭部分には間に合わず。途中からの見聞となりました。
神楽座の周りには注連縄ではなく、注連縄を染め抜いた幕が張られていました。これと似たようなのどこかで見たな。
岩手山麓の山伏神楽系統の特徴が出ている権現舞です。
八ツ口神楽の式舞の最初は巫女舞となっていて、その次が権現舞。
早池峰系と違って権現舞が最初にくるのは九戸神楽と同様です。
動画でどうぞ
