鶯沢神楽「寄せ太鼓~神降ろし」@2020金成延年閣暑気払い公演
さて本日からは、8月23日に金成延年閣で開催されました、南部神楽伝承推進協議会の各団体による暑気払い公演のリポートとなります。
この延年閣公演は、当初5月から開催する予定でしたが、コロナ禍の影響で7月26日に延び、さらに8月23日に延期になってようやく開催にこぎつけたという次第です。
さらに残念ながらこのあと9・10・11月にも公演予定されていましたが、諸般の事情により全て中止となりました。
故に、この日の公演は大変貴重なものとなってしまいました。
ということで、最初は神楽の場に神様を迎えることと、舞台清めということで、寄せ太鼓そして神降ろしです。
この日の担当は鶯沢神楽です。
その前に、鶯沢神楽さんの由来について定本より
「明治初年、玉井豊之助、小野寺久五郎の両人が世話人となり、岩手県西磐井郡萩荘村達古袋神楽の師匠を招き、神楽の伝授を受け日向神楽を創設した。
戦前、戦後舞方が少なくなり中断していたが昭和三九年、町教育委員会が郷土芸能後継者養成講習会を開催した。講師は小野寺捨男、小野寺東策の両師匠の指導であった。
これを機に鴬沢神楽保存会を組織し現在に至る。
なお、明治一八年、二○年の二回にわたり、伊勢神宮に神楽を奉納したという。
また、大正年間、田谷神楽(江刺市愛宕)の指導をしたともいわれている。
初代庭元玉井豊之助、現在の庭元岸湊は六代目である。」
ということなそうです。現在の代表者は高橋長人さんです。
寄せ太鼓に続いて疫病退散祈願と暑気払いを祈念してのご祈祷。
降神の舞は神楽のはじめに舞われる翁の舞で、八百万の神を招き入れ、民族の平和と繁栄を祝福し、
万民の平和と健康を祈り、神事や祈祷をする舞といわれています。
舞そのものは、法印神楽のものを伝えているわではなく、所作は南部神楽としてのものになっています。
翁の言い立ては
さて 千年の末代 河の池の亀
茅は還りて萱となり 萱は還りて茅となりぬ
つまり、諸事安寧、庶民安寧を祈祷する舞となっています。
動画でどうぞ
